パン野ゆりのぶらりパン歩き ベトナムの高級6つ星ホテルで贅沢すぎる朝食ビュッフェ! | Numero TOKYO
Life / Bakery Hopping

パン野ゆりのぶらりパン歩き ベトナムの高級6つ星ホテルで贅沢すぎる朝食ビュッフェ!

美味しいパンを求めて世界中どこまでも! パン愛にあふれたモデル山野ゆり改め“パン野ゆり”が、話題の新店から知る人ぞ知る逸品まで、津々浦々めくるめくパンの世界を独自の視点でお届け。今回は、ベトナム編! ホーチミン初の6つ星ラグジュアリーホテル「The Reverie Saigon(ザ レヴェリー サイゴン)」の朝食ビュッフェで絶品パンを堪能。

ベトナムのホーチミンにスーパーデラックスなホテルがあるのはご存知でしょうか? 2017年アメリカの『コンデナスト・トラベラー』の「世界のベストホテル50」において第4位に輝くという、世界的なスーパーホテル。しかも2015年に出来たばかり、僅か2年の快挙です。 そんなモンスターホテルの名前は、「The Reverie Saigon(ザ レヴェリー サイゴン)」。通称、レヴェリーホテル。

日本では見かけない煌びやかな装飾に「すっごーーい!」と声を上げずにはいられないっ! どこもかしこも金ピカで目が眩んでしまいそう。目がチッカチッカ。

そんなホテルの6階にあるカフェ「カーディナル」。ここはモーニングの場所としてはもちろん、宿泊者以外も利用できるカフェになっています。

エントランスにはとんでもないオーラを放つソファ(笑)。

どんな朝食がいただけるのでしょうか?? 鼓動が高鳴る!

奥へ進むと日差しがたっぷりと差し込み開放的! 気持ちが良いこと間違いなしの空間で、早速モーニングをいただきましょう。

一目散に向かったのはパンエリア! ベトナムはフランスの植民地だったこともあり、パンがとってもおいしいのです!

さすがなパンの種類に目移りしてしまいます。ズラズラズラリ。

クロワッサンだけでも3種類もありました。

シナモンロールやデニッシュなど、ヴィェノワズリーもゾロゾロ。マフィンなどもあり、種類が豊富!

裏側にまわるとまだパンが! こちらはベーグルやライ麦、ハード系のパンがお目見え。

自分で好きなパンをチョイスしてカット。私はこの2つをいただきましょう。

パンだけでなく、パンに付け合わせるお供も充実。

お気に入りだったのはこちらのピーナッツバター。濃厚でコックリ! 甘さは控えめなのに後引く旨味が。

チーズもさまざま!

そして一番のお気に入りだったこちらのパテ! 私はそもそもパテが苦手なのですが、いつもの気になる独特の嫌な癖が…ない! さっぱりと深い旨味。持って帰りたいくらい(笑)!

いよいよ着席してパンをいただきます!

スライスしたブリオッシュ生地の食パンと、ライ麦比率のパン。

ブリオッシュ生地は甘くてフワリ。これはパクパク進みますね。お子様が喜びそうな味! ライ麦は少し固めで、リベイクした方が良さそうだったなぁ〜と後悔。そのままだと若干ボソボソとした食感が寂しげにも感じました。(そこに例のパテを乗せて食べたら、まぁ! 美味しい! パンが生き返ったかのような錯覚ではありませんか。ボソついた生地とパテのコクが相性ピッタリ!)

と、すぐにパントレーを抱えたおじさまが焼きたてのパンはいかが?と声をかけてくれました。クロワッサンを焼きたてに替えてくれるとの事で、焼きたてのクロワッサンにチェンジ!

そのクロワッサンがこちらなのですが…、とんでもなく美味しい!! 正直、ここまで美味しいとは思っていなかったです…!

ものすごく軽くてエアリーで、さっぱりとして口溶けも良し。日本のクロワッサンのパリパリとしたイメージとは違い、サクッとしっとりとした食感。クロワッサンはバターがたっぷりなので、重ためで一度に何個も食べられるパンではありませんが、こちらのクロワッサンは何個でも食べられてしまいそう! 写真を見るだけでじゅるり。うん、最高。

こちらは違う種類のクロワッサン。小麦胚芽入りなので若干のクセがありますが私はこれが一番好き♡

通常のクロワッサンよりもバターの印象が薄く、よりしっかりとした生地のまとまりを感じます。クラム(パン生地)の層の細かさがきれいで見とれてしまいます。噛んだときに小麦胚芽独特な風味がクセになります。

そのほかにもベーグルや丸パン、マフィンなど。どれもこれも切実に美味しくて…さすが、6つ星…!

お腹がいっぱいになっても「まだ、食べたい…!」オーダーメニューからはエッグベネディクトをチョイス。

じゃん!

オランデーズソースがしたたり、カットしてみると卵はしっかりとボイル。なんだかとてつもなく美味しそうなカタマリ!

わくわくしながら食べてみると…「あれ? スッキリ!」エッグベネディクト独特のしつこさがまったく無い。そして卵とパンとソースが1つの丸になって、モグモグと咀嚼を繰り返していくうちにあっという間になくなってしまいました(笑)。

そして必ず食べなくてはならないのが…

バインミー?

バインミー。

バインミー!

そう! バインミーがまだ残っている!

大至急お腹を空かせないと! と、慌てた私は急いで外のプールサイドへ(少しでも動いて胃の空き具合を調整しないといけない)。

外へ出たら、なんて、なんて! 気持ちの良い朝なのでしょうか。こんなに気分爽快なプールもあるのですね。

プールサイドで気分も高揚、戻ってさぁ、バインミーを食べよう。

どん! これがベトナムに来て初めて食べたバインミーです。ビジュアルはなかなかシンプル。

サクッとパリッとパンのキレがとにかく良い。なんだか久しぶりに食べた“口の中が切れちゃいそう!”っていう鋭利な食感!

私は本来バケット好きで、ハードなガッチガチなクラスト(パンの外側)が大好物なのですが…昨今の日本のパン事情は食パン専門店が流行。しっとり、キメの細かい、柔らかいパンばかりいただいていたなぁ…。

確かにソフトなパンたちも大好きなのですが、このバインミーを食べていると自分が本来大好きだったバケットへの愛情が沸々と込み上げてきました。

大好きなパテの上にはハム、キュウリ、酢漬けのにんじん、パクチー。全体的にベトナムのパンたちはシンプルで飽きが来ないのが特徴? 極端に言えば飲めそう? なくらい! すごく食べやすいです。

そんなこんなで朝から猛烈に食べた訳ですが…今回のパン旅で他にもベトナムのパン屋さんをちょこちょこと覗いてきました。せっかくなので次回は街のパン屋さんをお届けします!

ちなみにこちらのホテル、モーニングだけでなくお部屋もとってもラグジュアリーでオススメです。

The Reverie Saigon
住所/22-36 Nguyen Hue Boulevard & 57-69F Dong Khoi Street District 1, Ho Chi Minh City, Vietnam
TEL/+84 28 3823 6688
URL/www.thereveriesaigon.com/

BACKNUMBERはこちら

Photos & Text: Yuri Panno

Profile

パン野ゆりYuri Panno パンコーディネーター/パンシェルジュ。日本全国、訪れたベーカリーは数えきれないほど。年に数回は海外へも足を運び、パンを独自の視点で分析。最近では、トークショーや「世田谷パン祭り」でワークショップを開催するなど、活躍の場を広げている。モデル山野ゆりとしては、雑誌や広告、CMなど幅広く活躍中。モデルという職業を活かし、太らないパンとの付き合い方も考案中。

Magazine

JUNE 2024 N°177

2024.4.26 発売

One and Only

私のとっておき

オンライン書店で購入する