パン野ゆりのぶらりパン歩き コショウ料理×パン!? の絶品ディナー | Numero TOKYO
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パン野ゆりのぶらりパン歩き コショウ料理×パン!? の絶品ディナー

美味しいパンを求めて世界中どこまでも! パン愛にあふれたモデル山野ゆり改め“パン野ゆり”が、話題の新店から知る人ぞ知る逸品まで、津々浦々めくるめくパンの世界を独自の視点でお届け。今回は、ディナーでしか食べられない名物パンメニューがある、コショウ専門レストラン「アパッペマヤジフ」へ!

モーニングやランチでパンを食べる人は多いと思いますが、ディナーにパンを食べる人は少ないかもしれません。そこでとっておきの楽しいパンディナーが楽しめるお店をご紹介! 呪文のようなネーミングのレストラン「アパッペマヤジフ」。後ろから読むと…富士山ペッパア! 都内でも珍しいコショウ料理が食べられるお店です。麻布十番にあったのですが、2019年3月の移転オープンを目指して、現在祐天寺に新しいファクトリー兼レストランを準備中だそう。 私がいつもオーダーしていたのは、スタンダードなコースA。全7品で前菜からデザートまでコショウ尽くし! 一通りのコショウ料理が楽しめます。

まず最初に「ポテパテ」というポテトサラダとパンが通されますが、私はあえてポテトサラダは単品でいただき、コショウのオイル漬けとパンの組み合わせを堪能します。このコショウがなんとも美味しくパンに合うんです!

オイルなのでパンにペーストしやすく、コショウと言っても思った以上に食べやすい。ピリリとアクセントはありますがマイルドな食べやすさ。結構たっぷりつけても大丈夫。

その後はボリューム満点なサラダに続き、こちら大好物のムール貝の生コショウ蒸し! ヨーグルトソースをかけていただくのですが、これも本当に美味しくて。次々と手が伸びてしまいます。

そしてメインであるコショウの壷焼きがこちら。見て下さい! ぐるりと壺を囲んだパンが付いてくるのです!

こちらの中身、私はいつも豚肉でオーダするのですが、ラム肉や合鴨などもチョイスできるとか。

豚肉やお野菜などをコショウと一緒に炊いた壺炊きなのですが、パンも一緒に鍋ごと最後に焼くそう。このパンが他所で食べる食感と全く違って美味しいのです! なんて言うのでしょうか、エジプトやトルコで食べたパンに似てるんです! 密度がギュッとして小麦濃度が高いというか…ビジュアルも珍しく面白いですよね。

店員さんが蓋のオープンとともに、こんな風にパンを切り分けてくれます。

これがパンです。クラスト(表面)はしっかりと硬めでクラム(中身)はボソボソと生地がつまっていてほんのり甘みがあります。地味な絵面ですが、騙されたと思って食べてみてください。本当に美味しいのです(笑)!

蓋の中の豚肉のコラーゲンスープにつけてこんな風にいただくのですが、んんー!美味しい!! パン生地がみっちりとつまっている分、スープをよく吸うので浸し過ぎにはご注意を。ほんのりとパンの甘みを感じながらが食べるのがオススメ。思い出すだけで口の中が美味しくなってきそう…。

コショウには美容効果やアンチエイジング効果も期待できるという、美味しいだけじゃなく嬉しいオプション付き。この他にも、コースではイワシライスやデザートまで堪能できますよ。

美味しいディナーの翌日は体重増加がつきものですが、翌朝体重が全く増えていないことにも驚き! 美味しくて美容にも良いコショウ料理でパンディナー。アパッペマヤジフのニューオープンを心待ちにしながら、夜ご飯でもパンを食べてみませんか?

アパッペマヤジフ

祐天寺店 ※2019年3月1日オープン予定
住所/東京都目黒区五本木1-6-3
TEL/03-3793-5181

自由が丘店 ※物販のみ
住所/東京都自由が丘目黒区自由が丘1-11-6
TEL/03-3793-5181

URL/www.apappemayajifu.com/

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Photos & Text: Yuri Panno

Profile

パン野ゆり(Yuri Panno)パンコーディネーター/パンシェルジュ。日本全国、訪れたベーカリーは数えきれないほど。年に数回は海外へも足を運び、パンを独自の視点で分析。最近では、トークショーや「世田谷パン祭り」でワークショップを開催するなど、活躍の場を広げている。モデル山野ゆりとしては、雑誌や広告、CMなど幅広く活躍中。モデルという職業を活かし、太らないパンとの付き合い方も考案中。

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