じわじわ怖い…話題の展示「くりかえしみるゆめ」@資生堂ギャラリー | Numero TOKYO
Art / Post

じわじわ怖い…話題の展示「くりかえしみるゆめ」@資生堂ギャラリー

銀座・資生堂ギャラリーにて、2018年7月1日(日)まで開催中の冨安由真展「くりかえしみるゆめ」。Twitterで「お化け屋敷みたいなインスタレーション」と話題になり、土日は行列をなすほどの盛況ぶり! その噂をこの目で確かめるべく、恐る恐る行ってきました。

新進アーティストを支援する公募展「shiseido art egg」の一環として開催されている今回の展示。審査により選ばれた3名のアーティストが、順番に展示を行います。そのトップを飾ったのが、今回センセーションを呼んでいる冨安由真さんによるインスタレーション「くりかえしみるゆめ」です。


ギャラリーへの階段途中にある展示

階段を降りて入口へ進むと、平日の18時でも数名の列が。「次の方どうぞ」と誘導されドアを開けると、その未知なる体験がスタートします。木板で仕切られた薄暗い部屋を進んでいくのですが、照明が点滅したり、黒電話が突然鳴り出したり⁉︎と、数々の不気味な現象が襲いかかってくるのです。

これから足を運ぶ方のために詳しく語るのは控えますが、目に見えない存在の気配をじわ〜っと感じる、異質な世界へ迷い込んだような不思議な感覚でした。

「現実と非現実の狭間」をテーマに、大型のインスタレーション作品を発表している冨安さんは、心霊現象や神秘体験、デジャヴュや正夢などの不可思議な現象に関心があり、現代では排除されがちなそれらを作品で表現することで、いかに現実が不確かであるかという疑問を投げかけているそうです。

信じる、信じないに分かれるトピックではありますが、今回の作品はそういった不可解な状況に自分が置かれたとき、どんな心の動きを感じるのか、ということに目を向けさせられたような気がします。

さて、あなたは何を感じるでしょうか? 会期も残りわずかなのでますます混雑しそうですが、この機会にぜひ体験してみてください。

第12回shiseido art egg
冨安由真展「くりかえしみるゆめ Obsessed With Dreams」

会期/2018年6月8日(金)〜7月1日(日)
会場/資生堂ギャラリー
住所/東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル地下1階
時間/平日11:00〜19:00(日・祝日〜18:00)
休館/月曜
TEL/03-3572-3901
URL/www.shiseidogroup.jp/gallery

その他、注目のアート・展示情報はこちら

Profile

新藤友紀子Yukiko Shinto ウェブ・エディター。女性ファッション誌のウェブ編集などを経て2018年『Numero TOKYO』に参加。ファッションをはじめ、カルチャーやライフスタイルなど興味の赴くまま取材。Numero.jpでは連載「パン野ゆりのぶらりパン歩き」「パントビスコの不都合研究所」やスイーツの記事などを中心に担当している。最近は韓国ドラマやK-POPに目覚め、失われた青春を取り戻すかのように沼り中。

Magazine

JANUARY / FEBRUARY 2025 N°183

2024.11.28 発売

Future Vision

25年未来予報

オンライン書店で購入する