季節の料理と高級茶のペアリングに酔いしれる!「ザ・リッツ・カールトン東京」の週末限定ダイニングイベント | Numero TOKYO
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季節の料理と高級茶のペアリングに酔いしれる!「ザ・リッツ・カールトン東京」の週末限定ダイニングイベント

ザ・リッツ・カールトン東京の日本料理レストラン「ひのきざか 鉄板焼」にて、8月の週末限定でコース料理と高級茶のペアリングが楽しめる「一期一会 夏」が開催されています。

春にも開催され好評を博した「一期一会」は、茶懐石から着想を得たダイニング・エクスペリエンス。旬の食材を使った料理と、普段なかなか出合えないお茶とのマリアージュが体験できます。

まずは、静岡の芽茶から。茶葉の芽の部分だけを使ったとても希少なお茶だそう。お茶の旨味が濃縮していながら、クリアな味わいですっきりとしています。

茶葉はもちろん、淹れ方や温度でも違う味わいになるお茶の奥深い世界に魅せられたという谷口祐卓料理長。自ら静岡のお茶の生産者の元を訪ね、今回のコースのためのペアリングが完成しました。

一品目は、トウモロコシと牛乳、塩のみで仕上げた「玉蜀黍 擂り流し」。とうもろこしの自然な甘みがシンプルにおいしい! 中には焦がし醤油が入っており、よく混ぜ合わせると焼きとうもろこしのような香ばしいフレーバーに変化します。一品で二度おいしい。

二品目は、前菜の盛り合わせ。右の手前は、漬けマグロを宮崎産マンゴーで包み、すだちの絞り汁を泡状にしたものが添えてあります。マグロが生ハムのような食感で、マンゴーと合わせるととろけるよう。

隣の器は長芋をすりおろし、お豆腐のようにした長芋豆腐と冬瓜。背の高い器は、夏野菜や毛蟹、烏賊を、お酢とお出汁を合わせた吸酢でいただきます。その隣は和牛の煮こごりです。

さっぱり、つるっといただける夏らしいメニューは、どれもひと手間かけたものばかり。

合わせるのは、宮崎のシトラススパークリングティー。ボトルに入ったスパークリングのお茶なんて、珍しいですよね。炭酸の爽快感が料理との相性も抜群!

続いて、焼き魚です。太刀魚を焼き茄子のソースと翡翠茄子を添えていただきます。目の前の鉄板で調理されるライブ感も、鉄板焼きならではの楽しみ。

太刀魚の身がふっくらと柔らか。夏らしさを感じる茄子の味わいとともに、旬が詰まった一皿です。

こちらに合わせるのは、水出しのほうじ茶。水出しにするとお湯よりも香りが感じにくくなるものですが、焙煎方法を変えることで香り豊かな水出しほうじ茶に。グラスを香ると、こんがりとした香りが漂ってきます。焼き茄子の香ばしい香りともマッチ!

メイン料理に突入です。さっきまで生きていたオマール海老が、鉄板の上でじゅうじゅうと調理されていきます。

お肉料理も贅沢なことに2種類準備中。

メインは三品がワンプレートに。ミニサイズが可愛らしいハンバーガーは、和牛100%のパテにマスタードを添えて。隣は、新じゃがのブリーニ(ロシア風パンケーキ)に紫蘇のバターソースを合わせたオマール海老。和風の味付けが特徴です。手前は、山形産雪降り和牛のフィレ肉です。いろいろ食べられる小さめサイズがうれしい!

お茶は、火入れを何種類か合わせ、焙煎することで甘みを引き出した煎茶。お料理に合わせて、少し濃いめに出しているそう。

和牛フィレ肉はシンプルに塩のみの味付けですが、「肉汁の旨味とお茶が合わさることによって、ソースに変わります」と谷口料理長。料理とお茶の考え抜かれたペアリング、さすがです。

お待ちかねのデザート。一品目はかき氷です。スプーンの上にのったお茶のゼリーで口をさっぱりさせてからいただきます。氷は、一晩水出したお茶を氷にしたもの。風味豊かなお茶の味がしっかりと感じられます。

大きなお鍋の中から登場した、お茶のシロップをかけて味変も楽しめます。

ペアリングは、べにふうきという香り豊かな茶葉を使った和紅茶。ストレートで飲めることが、日本の和紅茶の特徴だそうで、最近生産者も増えてきているのだとか。お花のような香りと上品な味わいです。

次のデザートの一つ、焼きパイナップルをラム酒でフランベ。炎が上がり、ラム酒の甘い香りが広がります。

涼しげなデザートが5品。メロンの葛饅頭仕立て、焼きパイナップルとバニラアイスクリーム、ヨーグルトのブランマンジェにマンゴーソース、水羊羹、桃とブルーベリーのグラタン風、と和洋を織り交ぜたラインナップ。メロンがほんのり香る葛饅頭や、スイカで金魚を表現した繊細な水羊羹はやさしい甘さでホッとします。

次のお茶は、フォーピラーズカクテルコンペティションでアジア大会優勝という経歴を持つザ・リッツ・カールトン東京「ザ・バー」のバーテンダー、日高理恵さんが考案したお茶のノンアルカクテル。目の前で冷やしながら空気を含ませるスローイングという技法を披露してくださいました。

緑茶をベースに、ジュニパーベリーを使った自家製コーディアル、キウイのシロップを加えたスペシャルカクテルです。お茶がハーブの香りでたちまち洋風に変化! アルコールが入ってもおいしそう。メロンは2種類を食べ比べ。同じ品種でも熟し加減や生産者によって異なる味の違いをお試しできます。なんて贅沢なんでしょう!

最後は、カクテルにも使った鹿児島の知覧茶を水出しで。

趣向を凝らした季節の料理も、スペシャルなお茶もそれぞれが抜群においしいのですが、合わせることによって新たな発見や味わい深さがありました。ワインにも引けを取らない奥深いお茶の世界を垣間見ることができました。カウンター越しのコミュニケーションも楽しい、鉄板焼きだからこそのライブ感も合わせてお楽しみください。

ひのきざか『一期一会 夏』
日時/2021年8月20日(金)~22日(日)、27日(金)~29日(日)
14時00分からの1部制(予約制)
場所/ザ・リッツ・カールトン東京 45階「ひのきざか 鉄板焼」
料金/¥12,200(税金・サービス料込)
予約/03-6434-8711(10:00~20:00)

Profile

新藤友紀子Yukiko Shinto ウェブ・エディター。女性ファッション誌のウェブ編集などを経て2018年『Numero TOKYO』に参加。ファッションをはじめ、カルチャーやライフスタイルなど興味の赴くまま取材。Numero.jpでは連載「パン野ゆりのぶらりパン歩き」「パントビスコの不都合研究所」やスイーツの記事などを中心に担当している。最近は韓国ドラマやK-POPに目覚め、失われた青春を取り戻すかのように沼り中。

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