6月27日(水)に発売となったHIDEO KOBAYASHIさんのニューアルバム「UNDERGROUND BUSINESS」を紹介したいと思います。
百聞は一見にしかず!先ずは聴いてみて下さい。繊細かつアッパーなテクノサウンドは、世界中の様々なアーティストやDJだけに限らず、現場のクラウドからも大きな支持を集めております。
私もHIDEO KOBAYASHIさんのスタンスと音に勇気を貰っています。
ご自身によるセルフライナーノーツにて綴られているメッセージが…この時代の今に、踊る為の音楽を産み出すクリエイターから発信されるリアルな声なので、絶対に読んでもらいたいです。下記に転載しておきます。
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2012年、日本。戦後まもなく制定された、不備で時代にそぐわない風営法や、便利で有益なはずであるインターネットの誤産物として発達した違法ダウンロード・シンドロームの影響で、私たちに与えられた表現の自由は確実に侵され、多大な損害を生み出し、そしてその末期症状を向かえている。
この音楽産業、特にクラブミュージックに対する仕打ちは、何によってもたらされたのか。全く不本意以外の何物でもない。
大好きな音楽を大きな音で聴き、それを仲間達と共有する事は、人間として本能に備わった事の一つであり、文化である。多くの人たちが昼間に仕事を持つ為、その時間帯は夜が中心になるのは当たり前だ。
そこ(主にクラブ)から生まれた物は、斬新な音楽だけではなく、ファッション、アート、思想、愛と羅列するのに事足りない。
「UNDERGROUND BUSINESS」というアルバムタイトルは、それらに対して私が突きつけた鋭利なナイフのような物だと思っている。今まで発表してきたアルバムとは明らかに違う、私の強い思いが込められている。私が生きている世界は、「UNDERGROUND」であり、「UNDERGROUND」が私の「BUSINESS」の場だ。踊ってはいけないのに(おそらく日本に限っての話だが)、踊るための音楽を25年に渡り奏で続けてきた。その数は正確な数字ではないが、1000曲は超えている。
ところで今の日本において、「UNDERGROUND」と言う単語の意味は、存在するのだろうか?私自身の解釈では、決して「違法な事」を指しているわけではない。「客を踊らせてはいけない」という法律から逃れている事は認めるが。
私にとってその意味とは、「常に真新しいムーヴメントが生まれるその現場であり、然るに大衆的とは呼ぶに足らず、マイノリティである事。HipでCoolである」事。そうした魅力がなければ、この世界に身など置かないし、その追求などに取り憑かれない。それに私は常にハングリーだ。
それ故の、「UNDERGROUND BUSINESS」。
おそらくこのセルフ・ライナーノーツを読んでいるあなたは、クラブ・ミュージックを体験し、その魅力から抜け出せない、「フリーク」、もしくはその可能性を秘めた人。そして私を理解してくれる、魅力的な人。
そして、このアルバムの制作だけでなく、普段の私のアーティスト活動を、全面的に理解し押し進めてくれた、New World Recordsの仲間達。
パーティーに参加してくれる皆、パーティーを作ってくれる皆。私を聴いてくれる皆。
ありがとう。
私の奏でる音楽が、何年経っても色褪せる事なく、どの時代でも身体と魂を踊らせるだけの代物になるように、これからも自分の生きた証として表現して行きたいと願っています。
2012年 初夏 渋谷にて Hideo Kobayashi
iTunes → http://itunes.apple.com/jp/album/underground-business/id537942778?l=en
Amazon → http://www.amazon.co.jp/dp/B0086564Z6/ref=cm_sw_r_tw_dp_qVM6pb1Q9D8S8