usagi bon ごはんrecipe.26 蕎麦の実とろろ | Numero TOKYO
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usagi bon ごはん
recipe.26 蕎麦の実とろろ

アーティスト河原シンスケがプロデュースする「usagi」監修の、レストラン「L’Univers S.」シェフ今平慎太郎の料理をわが家に。旬の食材や一皿にまつわるエッセイとともに送る、五感で楽しむビューティフードの秘伝レシピ連載。

蕎麦の実とろろ

香ばしく炒った蕎麦の実の香り豊かな風味で和食だけでなく鶏もも肉のソテーなどに合わせてもOK。醤油の代わりに味噌もおすすめ。

【材料】2人前

長芋 140g
蕎麦の実 30g
精進出汁 90ml ※精進出汁の作り方はこちら
卵黄 1個
醤油 大さじ1
酒 大さじ2
精製していない塩 ひとつまみ
山わさび 少々
焼き海苔 少々
ネギ 少々

【作り方】
1. 精進出汁に酒を入れ、ひと煮立ちさせてから醤油を入れ少し冷ましておく。
2. 長芋は皮をむき、すりおろす。
3. 蕎麦の実は、香ばしくきつね色より少し濃く色がつくまでフライパンで炒る。
4. ②に卵黄を加えて混ぜ、さらに①を少しずつ加えて混ぜ合わせる。
5. ④を器に盛り、③で炒った蕎麦の実をのせ、お好みですりおろした山わさびなど薬味や海苔を散らす。

敷居が高い大人な場所

大人の食べもの屋というと、敷居が高い筆頭の鮨屋。檜のカウンターに座ってスムーズに注文し、ちょっとした会話もできる。楽しい緊張感だ。
蕎麦屋もまた、立ち食い店など手軽な店もあるけれど、老舗の蕎麦屋はある意味、敷居の高い大人な場所。
我が家の近く赤坂にも「室町砂場」という素敵な店がある。昔ながらの大人な蕎麦屋は、昼前から開店し夜は早めに店じまい。日中から酒のつまみに、蕎麦味噌や、かまぼこ、卵焼きなど突付き、一杯やりながらシメの蕎麦を食らっている常連のおじいさん。何とも格好いいが、まだまだ、そこには到達できない自分に歯痒い思いを感じつつ、蕎麦はしっかり堪能。いつも冷たい蕎麦と温かい汁蕎麦のどちらにするか迷う。基本的には冷たい蕎麦が好きだが、たまには、ほっこり温かいのも美味しい。
日本人は、定番と言われるものも、もちろん大好きだけど、日替わりも好むように思われる。それに比べてフランス人は、本当に同じものを食べ続けるのが好きな人種。きっと蕎麦屋でも、一度温かい山かけに出会いハマったら、毎回それを注文するのでは?これは、僕の個人的な見解ではあるんだけれど。

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Art Work&Text:Shinsuke Kawahara
Photo&Food Direction:Shintaro Imahira
Edit:Masumi Sasaki

Profile

河原シンスケ(Shinsuke Kawahara) 80年代初頭よりパリを拠点に活動するアーティスト/クリエイティブディレクター。エルメス、ルイ・ヴィトンやバカラをはじめ、数々のブランドや雑誌とのコラボレーションでも知られている。(Photo:Keiichi Nitta)
今平慎太郎(Shintaro Imahira) 1974年、北海道出身。旭川、札幌のホテルで修行を積み、2014年札幌国際芸術祭のガラディナーで河原シンスケと初コラボレーション。17年の「usagi tokyo」立ち上げのため、上京しシェフに就任。18年12月、札幌にレストラン「L’Univers S.」をオープン予定。(Photo:Ayako Masunaga)

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