usagi bon ごはん vol.64 梅煮豚と油揚げのソテー | Numero TOKYO
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usagi bon ごはん vol.64 梅煮豚と油揚げのソテー

アーティスト河原シンスケがプロデュースする「usagi」監修の、レストラン「Univers S.」シェフ今平慎太郎の料理をわが家に。旬の食材や一皿にまつわるエッセイとともに送る、五感で楽しむビューティフードの秘伝レシピ連載。第64回は、梅煮豚と油揚げのソテー。

梅煮豚と油揚げのソテー

これから暑くなってくる季節にぜひ一度作ってみてください。パセリが苦手な人はカイワレや三つ葉などでも代用可能です。

【材料】 2人分
油揚 2枚
豚肉薄切り 2枚
梅干し 2個
パセリ 少々
精進出汁 100ml ※作り方はこちら
醤油 36ml
日本酒 30ml
きび砂糖 3g
黒こしょう 少々

【作り方】
1. 鍋に精進出汁と梅干しを入れ沸騰させ、豚肉を弱火で茹でて取り出しておく。
2. 油揚げはフライパンに入れ、フライ返しで押さえつけながら弱火で焼き色を付ける。
3. 2を食べやすい大きさにカットする。
4. 1に醤油、日本酒、きび砂糖を入れて沸騰させる。
5. 2の油揚げと1の豚肉を盛り4の煮汁をかけて、梅干しを添える。
6. 刻んだパセリを振りかけ黒こしょうをふる。

甘い? 酸っぱい? 塩っぱい?

梅は、コンフィチュールやコンポートとして甘くして食べることが一般的なフランス。だから、梅酒はとても受け入れられ易くて、アペリティフで勧めると大概の人には気に入ってもらえるが、それに対して梅干しはハードルが相当高いのだけれど、相性の良い豚と煮た一品を出してみたところ、酸味と塩気が抜け、肉に美味しさが移り、「これ! 酸っぱい酷いアノ梅??」って驚かれ大笑いしながら結局「うまい、うまい!」って食べている。

食べ合わせ、ミックス・マジックは料理だけに限らない。ファッションでも空間でも、素敵なものにはちゃんとそこに『置く』理由があって、ドギツかったり、濁っていたりするそれ自体は綺麗と感じられない色も、その分量や隣に来る色で、最高にカッコイイ色に変身させる事ができるのだ。

それはやっぱり料理で口に入った時感じる食感、味、温度、鼻に感じる香りなどがいいと「うん、美味しい!」それがもっと凄いと「なんじゃコレ旨~い!」って事になるのだ。ただ時々残念なその逆もあったり。。『人生色々。。』

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Art Work & Text:Shinsuke Kawahara Photo & Food Direction:Shintaro Imahira Edit:Chiho Inoue

Profile

河原シンスケShinsuke Kawahara 80年代初頭よりパリを拠点に活動するアーティスト/クリエイティブディレクター。エルメス、ルイ・ヴィトンやバカラをはじめ、数々のブランドや雑誌とのコラボレーションでも知られている。(Photo: Keiichi Nitta)
今平慎太郎Shintaro Imahira 1974年、北海道出身。旭川、札幌のホテルで修行を積み、2014年札幌国際芸術祭のガラディナーで河原シンスケと初コラボレーション。17年の「usagi tokyo」立ち上げのため、上京しシェフに就任。19年2月札幌にレストラン「Univers S.(ユニヴェール エス)」をオープン。Instagram/@univers.s.2019(Photo: Ayako Masunaga)

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