usagi bon ごはん recipe.35筍の豆乳リゾット | Numero TOKYO
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usagi bon ごはん recipe.35
筍の豆乳リゾット

アーティスト河原シンスケがプロデュースする「usagi」監修の、レストラン「L’Univers S.」シェフ今平慎太郎の料理をわが家に。旬の食材や一皿にまつわるエッセイとともに送る、五感で楽しむビューティフードの秘伝レシピ連載。

筍の豆乳リゾット

精進出汁を取ったあとに出る出汁ガラを、季節の旬野菜と合わせると旨味のあるヘルシーなリゾットに。豆乳を精進出汁に変えて梅干しなどを入れれば、お茶漬けなどにもアレンジできる。 【材料】2人分 ご飯 240g (精進出汁の出汁ガラがあれば、混ぜておく) 春豆(塩茹でしたもの)や大豆 20g (精進出汁の出汁ガラがあれば、混ぜておく) ※精進出汁のレシピはこちら 新筍(茹でたもの) 60g にんにく 1かけ 豆乳 200ml オリーブオイル 10g 塩 少々 パルメザンチーズ 適量 炒りごま 少々 【作り方】 1. にんにくをみじん切りにする。 2. 筍は1cmの角切りにする。 3. 鍋オリーブオイルを入れ、にんにくと筍を加え筍の香りがしてくるまで弱火で炒める。 4. ③にご飯を入れる。豆乳を入れひと煮だちしたら、春豆や大豆などを加え、お好みの量のチーズを入れてさっくりと混ぜ合わせる。 5. 上から炒りごまをふる。

嬉しい春の洗脳

 
へそ曲がりは別として、世界的に見ても冬から春に変わるのを待ち遠しく思う人は多いようだ。

日本は、従来の季節感を重んじる習慣が、正月料理からすでに始まっている。遠い春を想い新年を迎え、その後七草がゆに続き、春を感じる食べ物を野生動物のようには自力では探せないまでも、季節と行事と共に食し生活してきた。

伝統とは程遠い若い世代ですら、スマホ片手に合格祈願の「神頼み」お詣りだけはする面白い日本人。その頃には、春の訪れはもう近い。ソメイヨシノの桜前線は、そんな春を告げる花カレンダーのごとく、日本中で毎日の話題になりSNSでアップされる。

それは海外にまで浸透し、日本旅行するならまず「桜の時期」を目指す!という流れが王道となって、友人達もこぞってこの時期日本を訪れ、興奮した様子で旅日記としてまた情報を積み重ねて行くことになる。

筍の初物は、その香りと歯ごたえと味がたまらなく春を感じるものの一つとして刻み込まれている。「やっぱりなんか大地だ!春の味だ!」と感じる自分もすっかり春カレンダーに幸せに洗脳されている一人なのは確実だ。

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Univers S.

住所/北海道札幌市西区二十四軒4条5-10-18
ライオンズステーションプラザ琴似1階
TEL/011-676-7886
営業時間/11:00〜21:00
定休日/日曜・祝日

Art Work & Text:Shinsuke Kawahara Photo & Food Direction:Shintaro Imahira Edit:Yukiko Shinto

Profile

河原シンスケShinsuke Kawahara 80年代初頭よりパリを拠点に活動するアーティスト/クリエイティブディレクター。エルメス、ルイ・ヴィトンやバカラをはじめ、数々のブランドや雑誌とのコラボレーションでも知られている。(Photo:Keiichi Nitta)
今平慎太郎Shintaro Imahira 1974年、北海道出身。旭川、札幌のホテルで修行を積み、2014年札幌国際芸術祭のガラディナーで河原シンスケと初コラボレーション。17年の「usagi tokyo」立ち上げのため、上京しシェフに就任。19年2月札幌にレストラン「Univers S.(ユニヴェール エス)」をオープン。Instagram/@univers.s.2019(Photo:Ayako Masunaga)

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