usagi bon ごはん vol.156 筍のきんぴら | Numero TOKYO
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usagi bon ごはん vol.156 筍のきんぴら

アーティスト河原シンスケがプロデュースする「usagi」監修の、レストラン「Univers S.」シェフ今平慎太郎の料理をわが家に。旬の食材や一皿にまつわるエッセイとともに送る、五感で楽しむビューティフードの秘伝レシピ連載「usagi bon ごはん」。第156回は、筍のきんぴら。

筍のきんぴら

旬の時期には、国産の皮付きの水煮が出回るので、4から、すぐ作れます。炒った削り節を食べる直前にかけても美味しいです。

【材料】4人分

筍 1本
米のとぎ汁 適量
赤唐辛子 2本
精進出汁 200ml ※レシピはこちらを参照
醤油 大さじ2
太白胡麻油 少量
エルブドプロバンス 少々

【作り方】
1. 筍の下の皮をむき、皮付きのまま縦に包丁を深く入れる。
2. 鍋に1の筍を入れ、かぶるくらいの米のとぎ汁、赤唐辛子を入れ、30分ほど強火で煮る。
3. 2の筍は、茹で汁につけたまま冷ます。
4. 筍の皮をむき、下のかたい部分はうすくスライスし、先のやわらかい部分は厚くスライスする。
5. テフロンパンに太白胡麻油を入れ、4の筍を香り良く炒めたら、精進出汁、醤油を入れ、中火で煮汁がなくなるまで、テフロンパンをまわしながら煮詰める。
6. お皿に5を盛り、エルブドプロバンスをふる。お好みでフレッシュハーブを刻んで上から添える。

強い人物の象徴

浄瑠璃に登場する坂田金太郎の子供時代の呼び名が、金平だったという江戸時代のお話。とても強い人物だったらしく、唐辛子のピリッと効いた味がそのパワーの象徴として料理の一つ「金平:キンピラ」と名付けられるようになったようだ。

勿論ごぼうが一番ポピュラーだけれど、いろんな野菜でキンピラは美味しく作れる。旬の野菜といえば、春先は沢山美味しいものが出回る嬉しい季節。長い冬から、桜の時期を過ぎ、益々気持ちの良い季節になってくる頃。

筍もそんなものの一つで、春を感じる野菜? 野菜だ。これも初めて食べた先祖の勇気というか、よくよく考えても不思議なことだと思う。

水煮は年中食べられて便利だけれど、旬物は、歯応えと柔らかさも兼ね備えた逸品。そしてキンピラにしてもとっても美味で箸が止まらない。

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Art Work & Text:Shinsuke Kawahara Photo & Food Direction:Shintaro Imahira Edit:Chiho Inoue

Profile

河原シンスケShinsuke Kawahara 80年代初頭よりパリを拠点に活動するアーティスト/クリエイティブディレクター。エルメス、ルイ・ヴィトンやバカラをはじめ、数々のブランドや雑誌とのコラボレーションでも知られている。(Photo: Keiichi Nitta)
今平慎太郎Shintaro Imahira 1974年、北海道出身。旭川、札幌のホテルで修行を積み、2014年札幌国際芸術祭のガラディナーで河原シンスケと初コラボレーション。17年の「usagi tokyo」立ち上げのため、上京しシェフに就任。19年2月札幌にレストラン「Univers S.(ユニヴェール エス)」をオープン。 Instagram/@univers.s.2019(Photo: Ayako Masunaga)

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