usagi bon ごはん vol.125 白身魚と山芋のみぞれ蒸し | Numero TOKYO
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usagi bon ごはん vol.125 白身魚と山芋のみぞれ蒸し

アーティスト河原シンスケがプロデュースする「usagi」監修の、レストラン「Univers S.」シェフ今平慎太郎の料理をわが家に。旬の食材や一皿にまつわるエッセイとともに送る、五感で楽しむビューティフードの秘伝レシピ連載「usagi bon ごはん」。第125回は、白身魚と山芋のみぞれ蒸し。

白身魚と山芋のみぞれ蒸し

お正月のあまりの旨煮や魚介類を再利用できるので、活用してみてください。山芋を蕪のすりおろしに変えるとまた違う味わいを楽しめます。

【材料】 3人分

タラ 3切れ
山芋すりおろし 330g
ほうれん草 少々
お好みのきのこ 少々
柚子またはレモンの皮 少々
精進出汁 400ml ※レシピはこちらを参照
わさび 少々
日本酒 大さじ2
薄口醤油 小さじ2
塩 少々

【作り方】
1. タラは骨や皮を取り除き、一口大に切り、薄口醤油(別分量)をかけて少しおく。ほうれん草は長さ3cmに切り、きのこは一口大に切っておく。
2. 精進出汁を沸かし、日本酒、薄口醤油、塩、わさびを入れて味を整える。
3. 器に1のタラ、ほうれん草、きのこを入れ、すりおろした山芋と2を混ぜ合わせて流し入れる。
4. 蒸し器に入れて約12分蒸す。
5. 上から柚子の皮を刻んでふる。

詩的な国の冬の一品

みぞれ「霙」は俳句でも冬を表す季語。

雨に雪が交り、寒さが一層押し寄せ身に沁みるようになる頃。霙の漢字の冠の「雨」は象形文字で、天から落ちてくる雫を表現し、そこに「英」が加わり複雑な漢字に思わず狼狽えてしまう程。その「英」の文字の草かんむりの下には「央」が見られ、それは「美しくパワフル」という意味のようだ。雨と雪がまざって花びらのように美しく降って来る様子から生まれた漢字が「霙」。

日本ってなんてポエティックで素敵な国なんだろうとこんな時再確認してしまう。それをまた料理の名前につけてしまうのだ。聴き慣れた名前だけど、よくよく考えてみると凄い事だ。蕪や大根をおろした「みぞれ」は良くあるけれど、ここではシャキシャキ感とねっとり感が入り混じった山芋の「みぞれ」が出来上がった。

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Art Work & Text:Shinsuke Kawahara Photo & Food Direction:Shintaro Imahira Edit:Chiho Inoue

Profile

河原シンスケShinsuke Kawahara 80年代初頭よりパリを拠点に活動するアーティスト/クリエイティブディレクター。エルメス、ルイ・ヴィトンやバカラをはじめ、数々のブランドや雑誌とのコラボレーションでも知られている。(Photo: Keiichi Nitta)
今平慎太郎Shintaro Imahira 1974年、北海道出身。旭川、札幌のホテルで修行を積み、2014年札幌国際芸術祭のガラディナーで河原シンスケと初コラボレーション。17年の「usagi tokyo」立ち上げのため、上京しシェフに就任。19年2月札幌にレストラン「Univers S.(ユニヴェール エス)」をオープン。 Instagram/@univers.s.2019(Photo: Ayako Masunaga)

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