03MILLENNIALSin Tokyo岩崎拓馬、LICAXXX、ローレン・サイ
東京で活躍するミレニアル世代
新しいものが集まり、クリエイションを刺激する街、東京。
そんな都会の喧騒の中で戦う、ミレニアル世代の3人をフィーチャー。
ティファニーの新作コレクション『ティファニー ハードウェア』は、
強い信念を持って挑戦する、すべての人を輝かせる。
自分らしく戦えるのは、素顔を受け入れてくれる仲間に出会えたから
「東京には、情報や刺激がごった返している。生まれ育った京都も、名古屋にいた頃も、今も、そう感じる。そんな街で自分がどこまで勝負できるか。それが、僕の挑戦の始まり」
ファッション誌やランウェイで活躍するモデルであり、新進気鋭の役者という顔も併せ持つ岩崎拓馬は、自分の原点をそう振り返る。東京に拠点を移して約2年。自身の挑戦のストーリーは今、どんな展開を迎えているかと尋ねると、ゆったりとした口調で「まだまだ」と答える。
「トータルで見たら、まだまだ発展途上。“自分に勝っているか負けているか”なんて考えたら、負けっ放しかもしれない。でも、だからこそ、自分を叱咤して先に進むことが大事。振り返れば、カメラの前に初めて立ったときだって挑戦だった。顔が震えてしまっているモデルなんて、と思ったけれど、ここで頑張りたいと思う気持ちが強かった。その気持ちは変わらないから、あとは挑んでいくのみ。緊張も、未熟さも、克服するしかないという覚悟はもうできている」
絶え間なく自分自身との闘いが続く毎日を支えるのは、少しずつつかめてきた手応え。そして、行きつけのスナックで出会った仲間の存在。
「この店は、言うなれば“第二のわが家”。空間も、集まる人も、心地よく安心させてくれる、ありのままの自分でいられる場所。ここで出会った友人たちとの時間が、最高の休息。みんなが各自の分野で上を目指して頑張っている。その気流に乗って、自分の中にやる気が満ちてくるのを感じる。いつか、彼らと共に新しい景色を見てみたいと思う」
誰にも似ていない自分を探して、岩崎拓馬は階段を駆け上がる。オンリーワンの個性が花開くその日は、きっと近い。
岩崎拓馬(いわさき・たくま)
1989年、京都府生まれ。名古屋で広告・ファッション誌・カルチャー誌を中心にモデルとしてのキャリアをスタート。活動の幅を広げるため2014年より拠点を東京へ。現在はモデル業はもちろん俳優としても活動中。
いいものを誰よりも早く見つけて紹介したい、音楽への愛がモチベーション
DJ、ライター、ラジオパーソナリティ。一つのジャンルにとらわれないマルチな活動で、東京のカルチャーシーンに浮上した、LICAXXX。
「いろんなことをやっているように見られるけど、自分の中では音楽というキーワードで全部がつながってる。ラジオでは音と言葉。ライターならレビューやインタビュー。そしてクラブという場所ではDJのプレイ。形や手段は違っていても、すべては“いい音楽を紹介したい”ということがモチベーションになってる」
今までに聴いたことのない音に、ぐっと心が引き付けられる。誰よりも早く、一歩先を行く感性を見つけ出したい。LICAXXXの原動力になっているのは、そんな探求心。
「自分より若い世代が生み出す、聴いたこともないような新しいサウンドにも興味がある。今はスマホやコンピューターを介して世界中の最新トラックにアクセスできるわけだから、面白さは尽きない。思えば、自分がたくさんの音楽に出合えたのも、10代で使い始めたインターネットがあったから。その頃からずっと続いている“好き”という気持ちが頑張るパワーになってきた」
音楽に対するピュアな熱意に後押しされて、さまざまなチャンスに巡り合い、フィールドは広がってきた。そんななかで彼女が見つめる未来、そしてそこにある挑戦とは?
「いつかは、海外にも通用する発信力のある人になりたい。私をひと言で表したら“日本のオタク”だから。自分が現在進行形でカッコイイと思う曲はもちろん、日本のフレッシュなアーティストや、日本の最先端の音楽を、ワールドワイドに知らしめるDJになりたいと思う。そう、誰もやっていないことや誰も知らないことを、誰よりも先にやってみたいという好奇心のままに」
LICAXXX(りかっくす)
1991年、東京都生まれ。DJとして全国各地のパーティに出演するほか、楽曲提供、主要インターネットメディアにも出演。ビートメイカー、ライター、ラジオパーソナリティーなどの顔も持ち、多彩な音楽活動を行う。
ずっと一人で絵を描いてきたけれど、モデルに挑戦して変わった
3年前にモデルを始めた東京へ生活の場を移して2カ月半。ハワイ生まれのローレン・サイにとっては初めての一人暮らしライフであり、夢を形にするための挑戦の始まりでもある。
「新しいステージに東京を選んだのは、ここには可能性があると感じたから。それに、知らない場所で暮らすためには強くなる必要があると思うし、今の私にはそうなることが必要。ここはきっと、新しい自分を見つけられる街。昔は友達をつくることさえ怖がっていたけれど、東京でモデルの仕事を始めて変わることができた。自分に対する自信も強まって、気持ちを表現することができるようになった」
表現することというならば、彼女にはもう一つの武器がある。それは絵を描くこと。子どもの頃から、内なる思いや感情をカンヴァスにぶつけてきた。それは今や、立派なライフワーク。作品に向き合う表情には、モデルのときとはまた違う、アーティストらしい強さがみなぎっている。
「モデルも絵を描くことも表現することだけど、二つは全然違う気持ちを与えてくれる。モデルはたくさんの人に出会って一緒に何かを作る喜びにあふれている。そして絵は、私の心の代弁者。自分の中から湧き上がるエネルギーを放出するような作業ともいえる」
アーティストとして大事なのは、誰かと比べてしまう自分に勝つこと。自分自身こそが本当のライバルだと強く言う。
「オリジナルで唯一だからこそ、アートは人の心を動かすもの。そして、自分を取り巻くすべてに対して常に疑問を投げかけていくことも重要だと思います。私にしか創ることのできない世界を、この東京でもっと広げていきたい」
ローレン・サイ(Lauren Tsai)
1998年、米国生まれ。7歳よりハワイで育つ。2014年より日本でのモデル活動をスタート。雑誌や広告、CMやカタログなどに出演。イラストレーターとしても活躍し、作品にも注目が集まっている。