大好きな映画監督A・ホドロフスキーの未完の大作「DUNE」をめぐるドキュメンタリー「ホドロフスキーのDUNE」をやっと観ました!
只今上映中の会場、UPLINKもホドもリスペクトしているので勝手に応援ブログ書きました。
皆様もご存知の通り、ホドロフスキーはカルト映画の教祖的存在で「エル・トポ」「ホーリー・マウンテン」「サンタ・サングレ/聖なる血」などで有名な方です。
UPLINKは映画の配給会社で、いつもエッジな作品ばかり紹介しているところであります。
「ホドロフスキーのDUNE」は素晴らしいドキュメンタリーなため、寄せられた多くのコメントを見ていても素晴らしいコメントばかり見ます。なので今更私が言うまでもないのですが、、それでも感動したので紹介を。
ホドロフスキーの『DUNE』は、1975年にホドロフスキーによって企画されたSF大作で、スタッフにバンド・デシネのカリスマ作家メビウス、SF画家のクリス・フォス、『エイリアン』『トータル・リコール』の脚本で知られるダン・オバノン、画家、デザイナーのH・R・ギーガー、キャストにサルバドール・ダリ、ミック・ジャガー、音楽にピンク・フロイド等、驚異的な豪華メンバーを配するも、撮影を前にして頓挫した。(UPLINK記事より抜粋)
ちなみにこの豪華メンバーを、一緒に戦ってくれる魂の戦士と信じ、ホドが口説き落としに行くのですが、、ミックジャガー以外全員自分の値を釣り上げる交渉しかしてないのが笑えます。
普通で考えたらゲスいんですが、そんな感じじゃないんですね、怪物的な次元の会話が繰り広げられるので驚愕します。
魂の戦士を口説くわけだから自分の志を語ったりして説得するのかと思いきや、ダン・オバノンには上質のマリファナをプレゼントして篭絡するというマリファナ作戦をとったり、ある人には人気コックを専属につける約束をしたり、、
ダリなんかすごいですよ、生きた象をダリの後ろで燃やす映像を撮れ、って言ったり(ホドは映画の中で散々動物の死体を使ってきてる人ですからそーゆー事を言われちゃうわけですが)
しかもそれをイエス!って言ってるし!
ちなみに一人目の魂の戦士はホド自身ですが二人目の戦士は彼の息子です(彼の作品にもよく出てきてますね、人権費削減の為に息子使ってるだけだと思ってましたが、魂の戦士だったからなんですねww)
息子は、魂の戦士としてDUNEの主役をやるために、武道家の下でこの企画がポシャるまでの3年間、戦闘訓練の修行したりするんですよ、
「戦士だ、戦士になるのだ!」と言われながら、3年間。。
そしてホドは役者もやってるせいか、情熱を語るのがとても上手いです。
邪教の教祖様みたいなイメージを勝手に想像してたので愛想良くてギャップにびっくりしました。(やってることはとんでもないんですがね)
そして一番面白いシーンが、デヴィット・リンチのDUNEの駄作っぷりを大喜びするシーンです。
ホドの企画がポシャった後、その企画をリンチが映画化するわけですが、自分が撮りたくてたまらなかった作品を他の人が、しかも天才リンチが撮った素晴らしいに違いないものなんて観たくないわけですよ、
ずっとイジイジして観ないでいたら、息子に「それでもお前は魂の戦士か!!」と喝破され、やっと観にいくわけです。
すると、、観ていったらどんどん元気が出てくるわけです
「やった!駄作だ!!イエス!!!」
ホド「人生で何か近づいてきたら”イエス”と受け入れる。離れていっても”イエス”だ。DUNEの中止も”イエス”だ。失敗が何だ?だからどうした?DUNEはこの世界では夢だ。でも夢は世界を変える!!」
でも、リンチのDUNEを観て以来、失敗を肯定的にとらえるようになったホドなわけですが、それでも時々切ない顔をするわけですよ、、
絵コンテも完璧に出来上がっていて、魂の戦士達のリクルートも出来ていながら(しかも無理難題を全部クリアする重労働を経て)撮影直前で駄目になったわけですから。
ホド「失敗してもかまわない、それも一つの選択なのだ」
この台詞を言えるのが凄いです。でもこう言える様になるまでは随分時間がかかったと思います。この台詞が私的には物凄い胸に刺さりました。
DUNE自体は完成しなかったわけですが、この過程がすでに作品みたいだ、と思わせられるようなドキュメンタリーでした。クリエイターを志す人は特に見たほうがいいです。勇気をもらえます。。
同時に公開されている86歳で作った新作「リアリティのダンス」予告編です。
86歳で新作を作るという時点で凄すぎます。
ホドの半自伝的な物語で、彼の息子が3人とも登場しています。感想はまた今度。
ともに渋谷UPLINKにて上映中 uplink.co.jp