第18回岡本太郎現代芸術賞 岡本太郎賞受賞Yotta 新作展示2016年6月15日(水)〜7月3日(日)
『吉報の夜明け』
The Dawn of Glad Tidings
#WW3.0
今日も「爆発」の ニュースが世界を駆け巡っています。 世界中の大小の紛争は二つの大戦後も止む事はなく現在に至り、新たな火種も次々に生まれています。宗教戦争での「自爆テロ」が盛んに実行される一方で、現代では、五次元空間でのサイバー戦や無人(ドローン)爆撃機でデータとしての死が生まれ続けています。また、急速なグローバル経済化とそれに伴う技術革新によって私たちでさえ、直接 /間接的に、もしくは全くの無自覚に「戦争」に参加している事も事実です。 この様な状況下、「イスラム国(IS)」のフランスへの攻撃後、ローマ法王は「第三次世界大戦」中であると宣言しています。 私たちYotta(ヨタ)は、「Toyota」「Nintendo」「kamikaze」などの、第二次大戦以降の戦争・紛争において、日本を引用する形で用いられた(用いずには形容し得なかった)言葉を足掛かりに、「戦争」をテーマに作品を制作します。 私たちの幼い頃、度々住宅街に一台の軽自動車が停まっていました。そこのおじさんにお米を持って行くと、大砲のような機械にそのお米を入れ火にかけてしばらく経つと、巨大な「爆発」と共に大きく膨れ上がったお米が飛び出しました。いわゆる《ポン菓子》というお菓子の移動販売車です。 《ポン菓子》は第二次大戦中、吉村利子さんによって日本中が食糧難の中、再発見されました。戦時下における鉄鋼業の中心地、北九州で生まれた《ポン菓子機》は、軍事兵器と異父兄弟でした。 そこには、食=生/大砲=死という「対極」の構造が内在しているかのようでした。 戦争を知らない私たちは、岡本太郎の「冷凍されていた」5年間を解凍し、生と死の「対極」を取り戻す必要に迫られています。 身体の軛から解き放たれ、生は生でなくなり、死は死ですらなくなろうとしている現代、人間の性質が変化した様にさえ思えるこの真っ暗な夜明け前を、私たちはどう生きれば良いのでしょうか。 《ポン菓子》の砲音、その生と死を孕んだ「爆発」は、「明日の神話」を夢に見ます。「吉報の夜明け」の暗黒の夜の中で。
Yotta(第18回岡本太郎現代芸術賞 岡本太郎賞受賞)
プロフィール
Yotta
ヨタ(Yotta)は、木崎公隆・山脇弘道からなる現代アートのユニットです。 現在、自分達のアイデンティティを顧みる「イッテキマスNIPPON」シリーズを製作中。 2015年に「金時」で第18 回岡本太郎現代芸術賞 TARO 賞受賞他、 六本木アートナイト2012,2010、おおさかカンヴァス2011,2012など参加多数。
Yottaトークショー
- 予約受付
- TARO PASSPORT会員 先行予約:2016年6月3日(金) 〜
- 一般受付:2016年6月10日(金)〜
- 参加費:入館料のみ(大人620円 小学生310円)
- 会場:岡本太郎記念館
- ※観覧ご希望の方はお名前とお電話番号をご記入の上、 yoyaku@taro-okamoto.or.jpまでメールにてお申し込み下さい。
- ※定員に達し次第受付終了致します。
以上、岡本太郎記念館のHPより転載。
http://www.taro-okamoto.or.jp/exhibition/special-yotta.html …