パントビスコのお悩みスペクタクル vol.26
インスタグラムで面白すぎるイラストと言葉を日々発表するマルチクリエイター、パントビスコが、Numero.jpにお悩み相談所を開設。恋愛、結婚から仕事、日常生活の些細な出来事まであなたの抱えるお悩みに、愉快なご意見番たちがお答えします。
お悩み 26
「私は29歳のOLです。周りの友達はみんな結婚して子供を産んで家を買って…すごく幸せそうに見えます。私は働き詰めで彼氏もいないし毎日毎日落ち込んだりします。これからどうしたらいいのでしょうか」
今日の解決メンバー
A子
29歳、子持ちの専業主婦
B子
29歳、無職のギャル
C子
29歳、束縛彼氏におびえるOL
二階堂ハツ
ファンキーなおばあちゃん
今回のお悩みスペクタクルは「私は29歳のOLです。周りの友達はみんな結婚して子供を産んで家を買って…すごく幸せそうに見えます。私は働き詰めで彼氏もいないし毎日毎日落ち込んだりします。これからどうしたらいいのでしょうか。」です。なんだか思い詰めてて心配ですね。
気持ちは分からんでもないけどさー、なんか悲劇のヒロインぶってない?なんか自分で動けば出来ることあるだろっていうかサァ。
自分で動こうとしても、周りから抑圧されてたり、私みたいに彼氏から束縛されてたりすると、できないものなのですよ。
そうですね。私はまさに相談者さんが言われる状況に近いので、幸せは幸せなのですが、育児や家事などに追われて正直自分の時間がなかったり、社会との繋がりがあまりなかったり、ストレスもあります。だから逆に私は相談者さんが羨ましい部分がありますけどね。笑。
まぁ、そうだろうね。私の人生100%ハッピーーー!ラッキーーー!!って人はあんまりいないかもね。アタシは今一人で自由に楽しんでるけど、仕事してないし、バイトとかしてもすぐやめちゃうし、だからちゃんとOLしてんのは羨ましいしスゲーなぁと思うけどね。
私も…変な人と付き合わなければ…普通の生活が送れてたのに…。相談者さんが羨ましい。
どう思いますか?二階堂ハツおばあちゃん。
人は自分に足りない部分、自分が不幸だと感じている部分だけをフィーチャーして、あたかも自分のすべてが不幸かのなような考え方をすることがある生き物。あまり説教じみたことはいいたくないがのう。
例えば、パソコン作業中に何気なく食べる一かけらのチョコと、無人島で5日間何も食べていない状態で食べる一かけらのチョコは、同じものでも後者の方がきっととんでもなく美味しく感じることじゃろう。理由は言わずもがな。人は自由が多い分、今あるものへの感謝を忘れてしまう。それはある程度は仕方のないことじゃが、卑屈になりすぎるのは良くない。毎日当たり前のように生活ができる幸せ、仕事がある幸せ、命がある幸せ。彼氏がいてもいなくても、結婚していてもしていなくても、子供がいてもいなくても、どちらの立場でも幸せと感じる人は幸せで、不幸と思うんだったら不幸じゃ。
極端なことを言うと、残業がいやなら仕事を辞めるか変えればいい。彼氏がいないなら作る努力をすればいい。努力しても無理というよりも、努力がまだまだ足りていないのかもしれん。でもやっぱり無理だというのであらば今はそういう縁がないのかもしれん。
一旦、運命のせいにして自分の力不足を認め、自分が幸せと感じる別のことを探せ。幸せは一人でも掴むことができる。一番駄目なのは人と比べることじゃ。周りの友人とアンタは全く違う人生を生きておる。幸せの感じ方もさまざまじゃ。今の環境に不満があるならば、不満がある要素を全部書き出して、自分に今できることがないかを可視化させるのじゃ。それで1ミリでも自分が幸せになるものを選択していけばよい。完璧に生きている人間なぞおらん。他人との比較はどうでもいい。アンタの人生は、誰の人生なんじゃ?と言いたい。自分で自分を幸せにできないのであれば、誰もアンタのことを幸せにできないぞ、とわしは言いたい。おわり。では、わしゃ帰る。
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Illustration & Text:Pantovisco Edit:Masumi Sasaki