Numero TOKYOコントリビューティング・
エディターの深沢慶太と申します。
ロボっぽい見た目で恐縮ですが、
どうぞよろしくお願いいたします。
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……ここは……?

……ここはどこだ……?
……ゴールデンウィークまっただ中、
操業を停止した工業地帯の真ん中で。
飛行場から飛び立つ機影も途絶え、
すべてが息を潜める空白の時間。
誰もいるはずのないこの場所に、
無数の人々が集い、影をなしてうごめいている。

響きわたる重低音、明滅する光の残影。
運河に囲まれた巨大工場の屋上で、
人々は風を受け、空を仰ぎ見、
律動するビートに身をまかせて踊る。
それは、メディア露出のほとんどない、
秘密の場所での秘密のパーティ。

やがて空が白みはじめるとともに
解き明かされていくこの世界の様相。
そこには、愚直なまでに無骨な眺めがあった。
肥大化したこの社会のために生み出されながら、
人々の目に触れることのないまま、
剥き出しの律動を繰り返すばかりのかたちたち。

その景色は、明け方の光のヴェールの中、
どこか世の中の隠された構図を象徴するかのようで、
切なさにも似た淡い郷愁をかき立てるのだった。

「ここはデトロイトかよ!」
と、グラス片手のパーリーピーポーたちが笑う。
凹型連休、刹那の眠りを過ごす工業地帯の奥底で。
“ここではないどこか”を夢見ることをやめ、
IN-DUST-REAL*な“いま/ここ”のために踊れ。
インドア派も イン・ダスト・リアルに インダハウス (字余り)
……以上、人生初ブログ、GWのおもひででございました。 ぼろぼろ。
(*註:同名の伝説的テクノイベントとは関係ありません)