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a scent by issey miyake

6月の初旬、Issey Miyakeによるパリでの新作香水発表会へ伺いました。発表会当日の天候は、it’s just beautiful! 夏のような青空、街の緑を太陽がキラキラと輝かせ、まるでパリ全体がこの発表会の演出をしてくれているかのよう。

発表会の会場となったのは、現在はもう美術館としては使用されていないMusee d’Homme。会場内にはIssey Miyakeの世界が広がっていました。

そしてさらに第2のエントランスをくぐり抜けると。。。。。

佐藤卓さんがデザインされたパッケージ・グラフィックが、私たちをエッフェル塔へと連れて行ってくれました。

右がボトルデザイナーのアリック・レヴィさん、左は新しい香りを創作した調香師のダフネ・ブゲさん。
アリックさんはプロダクトデザイナーであり、グラフィックデザイナーであり、アーティスト。立体でも平面でも彼のマジックにかかれば、シンプルで力強く、まるで磁石のように不思議と惹き付けられる力を持つ作品へと変えてしまう腕の持ち主。今回、会場のディスプレイもすべてアリックさんのディレクションによるもの。

“What’s the essencial of the fragrance?”という問いかけに、Issey Miyakeは”Fragrance is faceful to uniqueness, luxuary and simplicity.”と答えます。ロード イッセイに続く、久しぶりの大型香水のクリエーションに大抜擢されたのは、まだ30代半ばの若くフレッシュな調香師、ダフネです。今回のパリ取材において、正直「最も会えて嬉しかった人」。私にたくさんのインスピレーションを与えてくれました。現在、1年間の休暇中の彼女。この発表会の前に、ネパール→日本へと計約5ケ月間のバックパッカーの旅をしてきたそう。プロフィールに「私は好奇心から生まれました」と記載されているのも、納得です。
日本の桜前線を追いかけたり、屋久島、種子島でサーフィン、京都の和菓子屋に弟子入り(?)、農家にてエクスチェンジワークを体験、そして最後に高野山と、リュックひとつで好奇心のままに旅をした自称”last minutes girl”。世界中をこんな風に旅をして、自然と触れ合う中で、香料となる原料を捜したり、ケミカルでは決して創作不可能なプリミティブな香りから、新しい香りへのヒントを得るそうです。現在もインドへ旅行中だとか。
“natural sensation, natural abstraction” を、今回のIssey Miyakeの香水を作る上でダフネは大切にしました。この香りは、肌に染み入ると、とてつもない安心感と広大な自然に包まれている感じを抱きます。とても透明で純粋でグリーンな香り、気負っている鎧を剥ぎ取られるような感覚です。新しいIssey Miyakeの香りに、皆さまも出会っていただけると嬉しいな。

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