
注目のアーティスト、久保寛子が山梨県北杜市のGASBON METABOLISMにて個展「赤土」を開催中。2期にわけ、リサーチに基づき構想・制作された作品を公開。
先史芸術や民族・民俗芸術、文化人類学などのリサーチをもとに、ワイヤーメッシュや農業用シートなど身近な資材を用いて作品を制作してきた久保寛子。神話や自然の脅威、周縁化されてきた女性の表象などの題材を、現代的な視点をもって問い直す彫刻作品で知られる。
2026年4月から、福井・金津創作の森美術館で開催された個展「青の太陽 緑の月」では、昨年滞在したメキシコで得た“太陽”と“月”のイメージを起点に、久保が継続的に探求してきた“農耕”と“工業”、そして農業や工業の現場で使用されるプラスチック製品の色である“青”と“緑”といった対比を通して、それらのあいだに存在する関係性を浮かび上がらせた。

本展では「青の太陽 緑の月」にて展示された作品群をベースに、GASBON周辺の土地へのリサーチと、本展のタイトルでもある「赤土」というテーマを軸に、新たに構成したという。
制作における研究・フィールドワークとして、日本最古の神社の一つである諏訪大社や、縄文土器・土偶を収蔵する釈迦堂遺跡博物館にも立ち寄り、神道以前の信仰や八ヶ岳山麓に根付く土着文化に強く惹かれたという久保。さらに、メキシコで出会った古代マヤ・アステカ文明の遺物と日本の先史文化への共鳴、そして現在拠点としている千葉県旭市で採取される赤い粘土「カベト」との出会いが重なり、本展の構想へとつながったという。

GASBONの広大な空間に大型彫刻やインスタレーション作品が展開される本展。鑑賞者の身体感覚を巻き込みながら、空間全体をひとつの体験へと変えていく。また会期は2期にわかれており、展示内容が変化する予定だ。なお、7月7月11日(土)には、久保企画によるスペシャルパーティーも開催予定。以前から互いの作品のファンであったというShing02が出演し、久保の作品とともにライブを楽しめる特別な日となりそうだ。いずれもお見逃しなく。
久保寛子「赤土」
会期/第一期2026年6月21日(日)〜8月24日(月)
第二期2026年8月28日(金)〜10月5日(月)
会場/GASBON METABOLISM
住所/山梨県北杜市明野町浅尾新田12
時間/金〜月曜11:00〜17:00
URL/www.instagram.com/gasbon_gasbook/
Text:Akane Naniwa
