光と影を描くアーティスト シグリッド・サンドストローム展 @ペロタン東京 | Numero TOKYO
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光と影を描くアーティスト シグリッド・サンドストローム展 @ペロタン東京

Sigrid Sandström『Shadows of Time (detail) 』(2024年) Courtesy of the artist and Perrotin.
Sigrid Sandström『Shadows of Time (detail) 』(2024年) Courtesy of the artist and Perrotin.

スウェーデン出身の現代アーティスト、シグリッド・サンドストロームによる個展「Dusk」が開催中。東京・六本木のペロタン東京にて、2025年3月22日(土)まで。

シグリッド・サンドストロームは、スウェーデン出身の現代アーティスト。その作品は、版画、塗料の染み込み、ブラシストローク、スティック状の油絵具などを融合させた独自の技法を用いて、光や空間、時間の変化を描き出している。

Sigrid Sandström『Borealis』(2024年) Courtesy of the artist and Perrotin.
Sigrid Sandström『Borealis』(2024年) Courtesy of the artist and Perrotin.

本展は「夕暮れ(dusk)」がテーマで、光が持つ二面性や時間の移ろいを描く試み。会場でひときわ印象的なのが、ギャラリーのガラスファサードに展示された両面絵画『Borealis』(2024年)だ。外側と内側を見せることによって自然の神秘や隠された側面を強調し、闇の中に潜む美を問いかける。ほかにも、日本の陰影や影の美学が新たな解釈として取り込まれた作品にも注目。谷崎潤一郎の名著『陰影礼賛』に触発されて制作されたという。

Sigrid Sandström『Spectra』(2024年) Courtesy of the artist and Perrotin.
Sigrid Sandström『Spectra』(2024年) Courtesy of the artist and Perrotin.

なお、本展を主催するペロタン東京は、昨年新たに2階のサロンと隣接するブックショップをオープン。アート愛好家とアーティストをつなぐ役割を拡張した新しいスペースについて、『ヌメロ・トウキョウ(Numero TOKYO)』2025年1・2月合併号でも注目した(※1)。

光が折り重なる刹那的な瞬間を描いたサンドストロームの作品。ぜひ会場でご堪能あれ。

(※1)参考記事:Numero.jp「メガギャラリーが変える日本のアートシーン」

 

※掲載情報は1月17日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。

シグリッド・サンドストローム「Dusk」
会期/2025年1月17日(金)〜3月22日(土)
会場/ペロタン東京
住所/東京都港区六本木6-6-9 ピラミデビル1F
料金/無料
時間/11:00〜19:00
休廊/日・月曜日、祝日
URL/www.perrotin.com/

Text:Manami Abe

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