元ジャパンのドラマー、スティーヴ・ジャンセンによる個展「The Space Between」開催@NEW
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元ジャパンのドラマー、スティーヴ・ジャンセンによる個展「The Space Between」開催@NEW

ドラマー/作曲家/音楽プロデューサーのスティーヴ・ジャンセンによる個展「The Space Between」が、東京・原宿のNEWにて開催。会期は、2025年1月10日(金)〜23日(木)まで。

1980年代初頭、絶大な人気を誇ったイギリスのバンド「Japan」のドラマーとして知られるスティーヴ・ジャンセン。写真家としても活動し、これまでに数多くの作品を撮影してきた。81年にPARCOで日本初の展覧会を開催して以来、2018年の「KYOTOGRAPHIE」出展に続く3回目となる本展では、22年秋にジャンセンが来日して撮影した作品群を展示する。

東京都心の建物が乱雑に並ぶ不規則な建築構造からインスピレーションを得て浮かんだという本展のテーマは、「レジステンシャリズム」。無機物が人間に対して陰謀を企てているというユーモラスな考察を展開する。ジャンセンが写し出す、都市の片隅に見えないように捨てられたゴミ、閉ざされた出入り口に何枚も貼られたステッカー、建物の隙間から影のように見えるパイプやケーブル、ワイヤーなどの物体。それらは、もはや都市に貢献する目的を果たしていないかのように見えるが、何かを“待機”しているようにも感じられる。

また、オーディオ・インスタレーションには、東京都心を想起させる雑音、足音、金属音、ゴロゴロとした音、ビルの隙間や地下に響く残響音が含まれており、これらの音が都市の風景に影を落とすかのようにメロディとリズムを構築する。
すべて新作で構成される本展では、音の風景と断片化された都市のイメージが想像力をかき立て、東京の建物の隙間に対する気づきを促す。

そのほか、会場では展示作品に加え、オーディオ付きポストカード、Tシャツも販売。世界中の都市を巡るスティーヴ・ジャンセンだからこそ表現できる、都市風景への鋭い解釈が反映された作品世界。この機会にぜひ体感してみよう。

※掲載情報は1月17日時点のものです。
開館日時など最新情報は公式サイトをご確認ください。

「The Space Between」
会期/2025年1月10日(金)~23日(木)
会場/NEW
住所/東京都渋谷区神宮前5-9-15 B1F
開館時間/12:00〜19:00
休館日/1月19日(日)
URL/https://newwwauction.com/exhibitions/view/SteveJansen

Text : Akiko Kinoshita

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