5回目となる国際芸術祭「あいち2022」がいよいよ開幕 | Numero TOKYO
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5回目となる国際芸術祭「あいち2022」がいよいよ開幕

ローマン・オンダック『事象の地平面(EventHorizon)』 2016 オールボー近代美術館蔵 Photo: Andy Keate Courtesy of the artist and Kunsten Museum of Modern Art Aalborg
ローマン・オンダック『事象の地平面(EventHorizon)』 2016 オールボー近代美術館蔵 Photo: Andy Keate Courtesy of the artist and Kunsten Museum of Modern Art Aalborg

国内最大規模の芸術祭の一つ、国際芸術祭「あいち2022」。現代美術を基軸に、舞台芸術なども含めた複合型の芸術祭として、愛知芸術文化センターのほか、愛知県内広域に展開する。

2010年から3年ごとに開催し、今回で5回目となる国際芸術祭「あいち2022」。世界32の国と地域から100組のアーティストが参加し、現代美術展を基軸に、パフォーミングアーツ公演、ラーニング・プログラムを柱に、ジャンルを横断し、最先端のアートを愛知から発信する芸術祭だ。

今年のテーマは《STILL ALIVE》。本芸術祭の芸術監督である片岡真実は、愛知県出身のアーティスト、河原温の作品『I Am Still Alive』シリーズより着想を得たという。
世界中が揺れ動くポストコロナの時代において、さまざまな芸術表現を通して過去から未来への時間軸を往来し「不確かさや未知の世界、多様な価値観、圧倒的な美しさと出会い、そこからいかに理想的で持続可能な未来を共につくりあげられるのかを考える機会となる」と、片岡は語る。

百瀬文『Jokanaan』2019 EFAG East Factory Art Galleryでの展示風景 愛知県美術館蔵
百瀬文『Jokanaan』2019 EFAG East Factory Art Galleryでの展示風景 愛知県美術館蔵

シアスター・ ゲイツ 展示風景:「A Clay Sermon」 ホワイト・チャペルギャラリー(2021-2022、ロンドン、英国)© Theaster Gates Photo: Theo Christelis Image courtesy of Whitechapel Gallery
シアスター・ ゲイツ 展示風景:「A Clay Sermon」 ホワイト・チャペルギャラリー(2021-2022、ロンドン、英国)© Theaster Gates Photo: Theo Christelis Image courtesy of Whitechapel Gallery

本芸術祭は、愛知芸術文化センターをはじめ、一宮市、常滑市、有松地区(名古屋市)と、県内広域に展開される。
「あいち2022」の象徴的な場所ともいえる愛知芸術文化センターは、現代美術とパフォーミングアーツの両分野を横断し、数々のラーニング・プログラムも開催。河原温の作品を起点に、塩見允枝子、ローマン・オンダック、潘逸舟(ハン・イシュ)などが紹介される。また、織物の街として知られる一宮市ではノコギリ屋根の工場や愛知県内唯一の丹下健三建築である墨会館などユニークな場所を会場に、奈良美智、塩田千春、曹斐(ツァオ・フェイ)などが作品を公開。
そのほか、国内屈指の焼き物の産地・常滑市や、400年以上にわたって有松・鳴海絞りの伝統が継承された名古屋市の有松地区でも、その土地のコンテクストに呼応した作品が展開される。

ミット・ジャイイン『Peopleʼs Wall』2019 Photo: Jim Thompson Foundation Courtesy of the artist and Jim Thompson Foundation
ミット・ジャイイン『Peopleʼs Wall』2019 Photo: Jim Thompson Foundation Courtesy of the artist and Jim Thompson Foundation

現代美術展では、国内外82組のアーティストが参加。なお期間中、ジョン・ケージやアピチャッポン・ウィーラセタクンらによるパフォーミング・アーツ公演は全14、ラーニングプログラムのイベントも多数実施される。
最先端の芸術が集う「あいち」に、ぜひ注目を。会期は10月10日(月・祝)まで。

AHA! [Archive for Human Activities / 人類の営みのためのアーカイブ] 8ミリフィルムの提供者宅で実施する『出張上映会』のひとコマ
AHA! [Archive for Human Activities / 人類の営みのためのアーカイブ] 8ミリフィルムの提供者宅で実施する『出張上映会』のひとコマ

国際芸術祭 「あいち2022」
会期/2022年7月30日(土)〜 10月10日(月・祝)
会場/愛知芸術文化センター、一宮市、常滑市、有松地区(名古屋市)
料金/フリーパス一般3,000円、学生2,000円 11DAYパス一般1,800円、学生1,200円
URL/aichitriennale.jp/index.html

Text:Akane Naniwa

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