TOMORROW X TOGETHER、待望のカムバ! 初めて経験する別れを表現。初のユニット曲も | Numero TOKYO
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TOMORROW X TOGETHER、待望のカムバ! 初めて経験する別れを表現。初のユニット曲も

(P)&(C) BIGHIT MUSIC
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TOMORROW X TOGETHERが2022年5月9日(月)4th Mini Album『minisode 2: Thursday's Child』でカムバックを果たした。2021年8月にリリースされたリパッケージアルバム『The Chaos Chapter: FREEZE』以来、およそ9ヶ月ぶりとなる待望のカムバを控え、韓国・ソウルで開催されたメディアショーケースの模様をレポートする。

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本作『minisode 2: Thursday’s Child』は、「The Dream Chapter」と「The Chaos Chapter」に続く次のシリーズへと移る前にリリースされるミニアルバムで、初めての別れを経験した少年たちの複雑な感情を描き出す。

アルバム全体のコンセプトについて聞かれると、リーダーのSOOBINは「初めての別れを経験した少年が経験するさまざまな感情を、さまざまなジャンルの音楽で表現しました。木曜日(Thursday)は平日ですが、なんとなく週末のような感じもしますよね。そのように未成年と大人の過渡期で別れを経験した少年の感情に焦点を当ててお聴きいただけるとうれしいです」と答えた。

冒頭にメンバーが登場し、一言ずつカムバックの意気込みを語った。

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SOOBIN「メディアショーケースにご参加いただいた記者の皆さま、ありがとうございます。一生懸命準備しましたので、ぜひご期待ください」

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YEONJUN「今回のアルバムにも僕たちの色をたくさん出せるようにたくさん準備しました。より成長した姿をお見せしたいです」

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BEOMGYU「新しいコンセプトの音楽とパフォーマンスをお見せすることができてうれしいです」

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TAEHYUN「いつも新しいアルバムで挨拶できるのがうれしいです。一生懸命準備したので、楽しく活動したいと思います」

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HUENINGKAI「僕たちが9ヶ月ぶりに戻って来ました。新しいアルバムを準備するのにたくさん時間がかかりましたが、僕たちを信じて待ってくださったファンの皆さんに感謝申し上げます」

今までに見せたことのないダークな感情をさらけ出す タイトル曲「Good Boy Gone Bad」

タイトル曲の「Good Boy Gone Bad」は、「ジャンルはロックサウンドが加味されたハードコアヒップホップです。初めて別れを経験した少年が、喪失感や怒りなどさまざまな激しい感情に押し流され、荒くダークに変化していく姿を描いています」とHUENINGKAIが説明。このコンセプトを準備する中で、知らなかった自分の姿を発見し、一歩ずつ成長できたと語った。別れの曲と一言に言っても、恋人を愛しく思うような従来の別れの曲とは違う解釈で、「憤りを感じたり自己陶酔する感情を素直に表現しよう」(BEOMGYU)としたという。

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「LO$ER=LO♡ER」に続き、本楽曲でもラップメイキングに参加したYEONJUN。「これまでに挑戦したことがないジャンルなので、積極的に作業しました。完成度の高いラップにしたかったので、研究し続けました。結果として自分の声と曲の雰囲気にも合うラップが完成したようです。歌詞を見ると、“折れた翼”や“墜落”のように『LO$ER=LO♡ER』のラップと繋がっている部分があるのですが、これまでに自分が手がけたラップの中で最も満足度の高いパートとしてファンの皆さんにも喜んでいただけるのではないかと思います」と自信をのぞかせた。 MVでは押さえきれない怒りを見せて欲しいというディレクションを受けたのだそう。「歌詞の中の少年の姿に集中してみたり、映画やドラマの主人公を参考にしたりと、各自が役作りに励みました」(SOOBIN)。

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「Good Boy Gone Bad」のパフォーマンスでは、キレがよく息の合った刀群舞で圧倒的なステージを披露。ポイントとなる振り付けは、サビ部分で登場する「頭に指を当てて首を傾げるような動作」。その名も、タイトル曲の頭文字をとって「GBGB」と名付けた。「大きな動きではありませんが、ゆがんだ少年の心を表していて、曲の方向性をよく表す振り付けです」とSOOBIN。パフォーマンスでは表情にも注目して欲しいとアピールした。

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同世代の共感を呼ぶ歌詞に注目
バラード曲「Trust Fund Baby」

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続いて、アルバムの3曲目に収録されている「Trust Fund Baby」のステージを披露。5人のボーカルの魅力が存分に活かされたポップバラードだ。「お金がなければ愛することもできない世の中に対する、シニカルな情緒を盛り込んだ歌です。『LO$ER=LO♡ER』では少年はお金さえあれば現実を抜け出し、愛を守ることができると思ったのですが、結局それに失敗した後、夢と愛を全て勝ち取る『金の匙』を見ながら感じる虚脱感を表現しました」(BEOMGYU) 作詞に参加したTAEHYUNは、歌詞のインスピレーションをゲームをしているときに得たという。 「“彼らの人生にはないゲームオーバー”という部分があるのですが、基本のキャラクターではいくらゲームをしても勝てないのですが、ゲームをするチャンスを課金することで買えるということを知って、こういった部分について多くの方は共感できるのではと思います」(TAEHYUN)

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全ての楽曲にメンバーが参加
デビュー後初のユニット曲も

さらに、今作で注目すべきは、デビュー後初めて披露するユニット曲「Lonely Boy」と「Thursday’s Child Has Far To Go」が収録されていること。「Lonely Boy」はYEONJUNとHUENINGKAIが、「Thursday’s Child Has Far To Go」はSOOBINとBEOMGYU、そしてTAEHYUNがユニットを組んだ。 コンテンポラリーR&Bジャンルの「Lonely Boy」は、サブタイトル「薬指の上のタトゥー」の通り、初めての別れを経験して薬指に残ったカップルタトゥーを見ながら感じた感情を描いた曲だという。「切なくてセンチメンタルな気持ちを僕のボーカルとYEONJUNさんのシンギングラップで描きました」とHUENINGKAI。YEONJUNがラップメイキングに、HUENINGKAIが作詞に参加した。

一方、「Thursday’s Child Has Far To Go」は、爽やかでレトロなシンセポップ。マザーグースにある一節「木曜日に生まれた子供は遠い旅に出る」からの引用と、TikTokの「別れた後に自己管理をもっと頑張る」という意味の「#breakup_glowup」の相反する二つをテーマに掲げている。少年が別れを乗り越えて新しい道に進もうとする意思を歌ったもの。SOOBINは「アルバムの最後の曲なのですが、最後は笑って終えられればと思います」と話した。TAEHYUNが作曲と作詞に参加し、BEOMGYUがプロデュースを担当した。ギターを使わずにこれまでとは違う方法で曲作りをしたというBEOMGYUは、「どんなジャンルでもこれからはTOMORROW X TOGETHERの音楽にすることができるという自信がついたので、僕たちの強みになったと思います」と語った。 また一曲目の「Opening Sequence」はTAEHYUNとHUENINGKAIが作詞に参加した。

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前作では米Billboard 200の上位にランクインし、多くのメディアで2021年のベストアルバムに選ばれるなど、世界的な評価を得た。本アルバムは予約の時点で自己最高記録となる146万枚を打ち出し、期待はますます高まるばかり。7月にはソウルを皮切りに初のワールドツアーも控えている。「5人で楽しく幸せに活動しながら、皆さんに良い姿をお見せしたいと思います。最後に、長い間待ってくださったMOAの皆さんに、今回の活動がプレゼントになればいいなと思います」とSOOBINが締めくくった。

日本での単独コンサートを開催してくれることを楽しみに待ちながら、楽曲・パフォーマンス共にさらなる高みを目指す5人の最新作を堪能しよう。

Text: Yukiko Shinto

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