片山真理の新作「leave-taking」シリーズが公開 | Numero TOKYO
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片山真理の新作「leave-taking」シリーズが公開

leave-taking #010 ©Mari Katayama, 2021 Courtesy of Akio Nagasawa Gallery
leave-taking #010 ©Mari Katayama, 2021 Courtesy of Akio Nagasawa Gallery

本誌でも注目のアーティスト、⽚⼭真理が新作シリーズ「leave-taking」を発表。東京・銀座のAkio Nagasawa Gallery Ginzaにて開催の個展にて公開する。合わせて同社より作品集も刊行。

自らの身体を模した手縫いのオブジェ、ペインティング、コラージュのほか、それらの作品を用いて細部まで演出を施したセルフポートレイトなど、多彩な作品を発表している⽚⼭真理。国内外での展示の数々や「2020年第45回⽊村伊兵衛写真賞」受賞などめざましい活躍を見せており、本誌でも大注目のアーティストだ。 (参考)片山真理インタビュー「時間というものが唯一信じられるピュアなものなのかもしれない」 (参考)見て感じるボディ【10】片山真理 本展では、全て新作となる「leave-taking」シリーズより作品を公開。また開催にあわせ、作品集『Mother River Homing』をAkio Nagasawa Publishingより刊行される。

©Mari Katayama, 2021 Courtesy of Akio Nagasawa Gallery
©Mari Katayama, 2021 Courtesy of Akio Nagasawa Gallery

実は、『cannot turn the clock back – gift』を最後に、オブジェ制作から離れていたという片山。故郷近くを舞台にした新たな制作をする一方、海外での個展や国際展の参加など、外に向かうことや過去作と向き合う機会が多くなっていた。「身体あっての制作」という自覚と希望をもちつつ、「身体」に求められる「正しさ」の逆風も感じていたという。
「世の中は『正しい⾝体』にフィットするようできている。わたしにとってのオブジェは、そんな『正しい⾝体』の代⽤品だった」と語るように、オブジェにおける「作品」という存在価値を「正しい身体」と等しいと捉えた片山。本展で公開の「leave-taking #010」は、「オブジェに対する飽和した愛と憎しみ」を映し出すようなシリーズだ。
自身の身体とともに表現を続ける片山真理。その新たな一幕にぜひ注目を。

©Mari Katayama, 2021 Courtesy of Akio Nagasawa Gallery
©Mari Katayama, 2021 Courtesy of Akio Nagasawa Gallery

※掲載情報は12月17日時点のものです。
 開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。

⽚⼭真理「leave-taking」 
会期/2021年12⽉4⽇(⼟)〜2022年2⽉19⽇(⼟)
会場/Akio Nagasawa Gallery Ginza
住所/東京都中央区銀座4-9-5 銀昭ビル6F
時間/11:00〜19:00(⼟曜のみ13:00〜14:00⼀時休廊)
休廊/日・月曜、祝日、12月28日(火)〜1月8日(土)
URL/www.akionagasawa.com/jp/exhibition/mari-katayama-leave-taking/

Text:Akane Naniwa

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