高木耕一郎の新作個展 @GALLERY TARGET | Numero TOKYO
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高木耕一郎の新作個展 @GALLERY TARGET

『This Is Not Evil』
『This Is Not Evil』

鮮やかな刺繍作品で知られ、小誌Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)も注目する美術家・高木耕一郎の個展「Is this my God?」が、東京・原宿のGALLERY TARGETにて開催。会期は、2021年12月4日(土)〜18日(土)まで。

『You Tainted By The Vices』
『You Tainted By The Vices』

本展のテーマは「お金」。扱い方いかんでは薬とも毒ともなるお金に着目し、独自の作品世界で物事の背後に潜む二面性を表現する。

サンフランシスコで生活をした経験のある高木は、パンクロック、アンダーグラウンドコミック、スケートボードなど、それぞれのカルチャーにまつわる世界観やメッセージ、ムードから多くの影響を受けたという。

また同時に、カトリックの家系で育った幼少期に、教会を彩る宗教絵画や神父の纏う祭服など、装飾品や聖書に描かれる宗教世界からも影響を受けた。それはいわば、今につながるきらびやかな刺繍装飾が自然と目に入る環境だった。

『No Somos Igual 03』
『No Somos Igual 03』

彼の感性は、「反体制」や「個性」を強調するサブカルチャーと、唯一の神を崇拝する「信仰」との間で育まれたといえる。その作品には、サブカル性を感じさせる強烈なメッセージとタイポグラフィーデザインがあり、同時に、宗教性を感じさせるような、動物たちが語りかける神話的・寓話的な世界が混在している。

『Your New Dream Dose Not Choke Out Used Dream』
『Your New Dream Dose Not Choke Out Used Dream』

お金を崇める者、忌み嫌う者、人によってお金は神のようでもあり悪魔のようでもあると話す高木。それぞれにとって神とは何であるか、価値とは何であるか。
「Is this my God?」と題された本展には、そのような問いかけが込められている。

会場では、刺繍に加えて、サンフランシスコで学んだシルクスクリーンなども組み合わせたミクストメディア作品も発表。可愛らしくも不気味な目やポーズをした動物たちが問いかける作品に、どうぞご注目を!

※掲載情報は12月3日時点のものです。
開館日時など最新情報は公式サイトをご確認ください。

「Is this my God?」
会期/2021年12月4日(土)〜18日(土)
会場/GALLERY TARGET
住所/東京都渋谷区神宮前2-32-10
開館時間/12:00〜19:00
休館日/日、祝
URL/https://www.gallery-target.com/

Text : Akiko Kinoshita

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