注目のヘブル・ブラントリー個展 @メグミオギタギャラリー
世界的人気を誇る現代アーティスト、ヘブル・ブラントリーによる個展「ミトス・オーパス・パート1」が、東京・銀座のメグミオギタギャラリーにて開催中。会期は、2021年10月29日(金)〜11月20日(土)まで。
シカゴ生まれのヘブル・ブラントリーは、クラーク・アトランタ大学で映画の学士号を取得。デザインとメディアイラストレーションのバックグラウンドを持ち、現在はロサンゼルスを拠点に数多くの個展やグループ展、アートフェアに参加している。彼の作品は世界的な人気を誇り、約2年前に開催された日本初個展では、迷彩を基調とした会場に色彩豊かな作品が並び注目を集めた。
ブラントリーは概念化されたキャラクターを象徴的に描き出すことで、郷愁、精神、力や希望など、複雑なアイデアを込めた作品を制作。ポップアート的な配色やモチーフを用いて、多面的なキャラクターたちを生み出してきた。
アフリカ系アメリカ人である彼は、壁画やグラフィティ作品を自身の系譜として位置付け、油彩、アクリル、水彩やスプレーをはじめ、コーヒーや紅茶までさまざまな素材を使って作品を制作。これらの作品は一貫して、「ダーク・フィクション」という大宇宙の探求をテーマに、アイデンティティ、出自、考え方などを意味する「ダーク」を紡ぎ、一つのストーリーを構成する。この独自の概念によって、ミッキーマウスやバットマンと並ぶような、英雄の如く空を見上げるキャラクター「フライ・ボーイ」が誕生した。
また、緑色のヘルメットで頭を包み込んだキャラクター「フィビー」は協調性を表現し、特にアフリカ系アメリカ人は脅威ではなく、他者にとって安全だと感じさせることを自らの使命としているという。一方でそのヘルメットは、アフリカ系アメリカ人にとっての隠れ家や盾の役割も果たしている。
本展では、ブラントリーが会場全体をデザインし、21点の作品が宇宙空間に浮遊するかのように展示されている。バットマンやロビンなど、アメリカの有名キャラクターをとおして、「男らしさ」という概念に探り、思春期から大人になるまでの道のりに迫る。
なお、同時期の展示として、渋谷PARCOのNANZUKA 2Gで「ミトス・オーパス・パート2」、中目黒の3110NZ by LDH kitchenでも「ミトス・オーパス・パート3」が開催中。
文化的背景をひも解きながら、最新の“アフロフューチャリズム”を体現した「ミトス・オーパス・パート1」を、どうぞお見逃しなく!
※掲載情報は11月5日時点のものです。
開館日時など最新情報は公式サイトをご確認ください。
「ミトス・オーパス・パート1」
会期/2021年10月29日(金)〜11月20日(土)
会場/メグミオギタギャラリー
住所/東京都中央区銀座2-16-12銀座大塚ビルB1
開館時間/11:00〜19:00
休館日/日、月、祝
URL/https://www.megumiogita.com/hb202110mythos-opus-pt1
<同時期開催>
「ミトス・オーパス・パート2」
会期/2021年10月28日(木)〜11月14日(日)
会場/NANZUKA 2G
URL/https://nanzuka.com/ja/exhibitions/hebru-brantley-mythos-opus/press-release
「ミトス・オーパス・パート3」
会期/2021年10月26日(火)〜11月13日(土)
会場/3110NZ by LDH kitchen
URL/https://nanzuka.com/ja/exhibitions/hebru-brantley-mythos-opus/press-release
Text : Akiko Kinoshita