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CAFAA賞ファイナリスト3名による個展がスタート

Photo: Kuniya Oyamada
Photo: Kuniya Oyamada

公益財団法人現代芸術振興財団が主催する「CAFAA賞2020-2021」のファイナリスト3名が決定。ギャラリーが多数入居する、六本木のアートコンプレックスの一つ、ピラミデビル内にて個展がスタートする。

前澤友作(株式会社ZOZOファウンダー)が会長を務め、展覧会事業を通して人々が現代アートに親しめる環境をつくることと、表彰事業を通してアーティストの活躍の機会を増やすことを目的に活動する、公益財団法人現代芸術振興財団。当財団が主催する「CAFAA賞2020-2021」のファイナリストらの個展が6月1日(火)より開幕だ。

2020年5月、片岡真実(森美術館館長)、ウンジー・ジュー(サンフランシスコ近代美術館コンテンポラリー・アート・キュレーター) 、アーロン・セザー (デルフィナ財団ファウンディングディレクター)を審査員に迎え、ファイナリストを選出。新作を含む作品群を個展形式で発表し、最終選考でグランプリを決定する。受賞者は賞金300万円に加え、英・デルフィナ財団との提携により、ロンドンで3ヶ月にわたる滞在制作の機会が与えられるという。

3度目となる今回はAKI INOMATA、田口行弘、金沢寿美の3名が選出。
「第22回ミラノ・トリエンナーレ」(2019)や「タイビエンナーレ」(2018)など国内外で作品を発表しているAKI INOMATAは、「生きものとの関わりから生まれるもの、あるいはその関係性」をテーマに制作するアーティスト。本展では、木を齧る習性を持つビーバーの居場所に角材を設置し、彼らが齧ったそれを「彫刻」として展示しながら、制作行為の主体とは何かを探る。

ドイツ・ベルリン在住の田口行弘は、2013年頃から始めたという、スケッチおよびプロジェクトの一部を構成して展示する。なかでも『Discuvry』という映像作品は、ベルリンの空き地にパートナーと共同作業で立てた家での生活と活動や、人との関わりや出来事をストップモーション映像化したもの。家は2014年に強制撤去されたが、2016年にデンマーク、2019年に金石(金沢)など、再建されながら活動を継続しているという。

金沢寿美は「新聞紙のドローイング」を開催。韓国籍の彼女は、東京を拠点に、日本と韓国の企画展やレジデンスプログラムで作品を多数発表している。本展で発表されるドローイングは、「新聞紙の上に書いた落書き」から始まったものだ。紙面を黙々と消していく行為は、偶然にも星空のような画面をつくり出している。公文書の改ざん問題が起こり「黒塗りされた文章」が世間を賑わせるなど、事実が削除されたり、攪乱、淘汰したりする社会や日常に埋もれ、見えなくなっていた無数の星を目にしたような感覚を起こさせる。

個展はそれぞれ、2週間にわたり開催。ぜひ注目を。

※掲載情報は6月1日時点のものです。
 開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。

「CAFAA賞2020-2021」ファイナリストによる個展
会期/AKI INOMATA「彫刻のつくりかた」2021年6月1日(火)〜6月14日(月)
田口行弘「Livescape」2021年6月18日(金)〜7月1日(木)
金沢寿美「新聞紙のドローイング」2021年7月10日(土)〜7月23日(金・祝)
会場/公益財団法人現代芸術振興財団 事務局
住所/東京都港区六本木6−6−9ピラミデビル4F
時間/11:00〜19:00
休館/無休
URL/gendai-art.org/cafaa3/

Text:Akane Naniwa

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