神戸各地で今秋アートプロジェクトが始動! | Numero TOKYO
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神戸各地で今秋アートプロジェクトが始動!

兵庫県神戸市にて、この秋新しく「アート・プロジェクトKOBE 2019:TRANS-」が始動。新開地、兵庫港、新長田を中心とする3つのエリアを舞台に、美術作品や野外劇などさまざまな仕掛けが出現中だ。

グレゴール・シュナイダー
グレゴール・シュナイダー
新開地、兵庫港、新長田という3つのエリアを中心に、兵庫県神戸市で「アート・プロジェクトKOBE 2019:TRANS-」が9月14日(土)より開催中。古くから神戸の歴史に関わってきたこれらの地域を舞台に、今こそ神戸がグローカル・シティの先鋒となり、「何かを“飛び越え、あちら側へ向かう”」ことを目指す新たなアートプロジェクトだ。 世界各地で開催が相次ぐ芸術祭とは一線を画し、参加する作家はなんと2名。 まずはヴェネツィア・ビエンナーレ(2001年)で発表されたインスタレーション『家 u r』で世界的によく知られるドイツ人アーティスト、グレゴール・シュナイダー。 本展で発表する『美術館の終焉―12の道行き』は、展示終了後に取り壊しが決まっているビルや、駅を結ぶ地下街「メトロこうべ」といった神戸市内8ヵ所に12作品が登場。美術館というホワイトキューブの中には収まらない作品の数々を、訪ね歩きながら鑑賞するというものだ。
グレゴール・シュナイダー『美術館の終焉―12の道行き』 第6留:私邸1『自己消費される行為』 撮影:グレゴール・シュナイダー ©️ Gregor Schneider / VG Bild-Kunst Bonn
グレゴール・シュナイダー『美術館の終焉―12の道行き』 第6留:私邸1『自己消費される行為』 撮影:グレゴール・シュナイダー ©️ Gregor Schneider / VG Bild-Kunst Bonn
グレゴール・シュナイダー『美術館の終焉―12の道行き』 第12留:丸五市場『死にゆくこと、生きながらえること』 撮影:グレゴール・シュナイダー ©️ Gregor Schneider / VG Bild-Kunst Bonn
グレゴール・シュナイダー『美術館の終焉―12の道行き』 第12留:丸五市場『死にゆくこと、生きながらえること』 撮影:グレゴール・シュナイダー ©️ Gregor Schneider / VG Bild-Kunst Bonn

2016年に初演以来、5都市にて移動舞台トレーラーで野外演劇「日輪の翼」を上演し、注目を集めているやなぎみわは、今回神戸最古の港・兵庫港で、同作を海上劇として行う。恵比寿神の漂流と兵庫津で入滅した一遍上人の遊行に重ね、半海半陸の公演地で、踊念仏とともに上演するという。神戸公演は、10月4日(金)から3日間のみなのでお見逃しなく。

やなぎみわ『日輪の翼』 2016年 新宮公演(撮影:表恒匡)
やなぎみわ『日輪の翼』 2016年 新宮公演(撮影:表恒匡)

兵庫港・中央卸売市場でのやなぎみわ舞台車「花鳥虹」 撮影:顧剣亨
兵庫港・中央卸売市場でのやなぎみわ舞台車「花鳥虹」 撮影:顧剣亨

その他にパフォーマンスやトークイベント、さらにはパンづくりのワークショップなどさまざまなプログラムが開催予定。詳細はウェブにて要チェックを。

「アート・プロジェクトKOBE 2019:TRANS-」
会期/2019年9月14日(土)〜11月10日(日)
会場/新開地、兵庫港、新長田を中心とする3エリア
入場料/【シュナイダー作品周遊鑑賞券】(各会場 会期中1回限り入場可能)
大人1,500円、大学生および65歳以上500円、高校生以下 無料
【シュナイダー有料作品個別鑑賞券】大人500円、大学生および65歳以上 200円、高校生以下 無料
【やなぎみわ公演鑑賞券】前売:一般4,000円、U25(25歳以下)2,500円
当日:一律4,500円
URL/trans-kobe.jp/

Text:Akane Naniwa

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