この秋特別公開! ゲゲゲの鬼太郎と比叡山の妖怪たちとの邂逅
比叡山延暦寺にゲゲゲの鬼太郎が出るといったら、ちょっと「えっ」と驚いてしまう人も少なくないだろう。
比叡山延暦寺と言えば、日本史にさほど詳しくない人間でも織田信長との因縁を絡めて思い出す場所である。滋賀県にあるので見落とされがちだが「古都京都の文化財」として、ユネスコ世界文化遺産にも登録されており、日本人のみならず外国人観光客も集う寺になっている。 そんな由緒正しい寺で「ゲゲゲの鬼太郎と比叡山の七不思議展」が行われる。例えば、これが日本画の大家の絵なら驚かない。だが、やはり「漫画」と古寺との違和感を感じる人は少なくないだろう。 しかし、今回は比叡山延暦寺に古くから伝わる妖怪たちに焦点を当て、京都豊和堂の絵師による日本画で「ゲゲゲの鬼太郎」に登場する妖怪キャラクターと共演させるという。
設定されたストーリーはこうだ。
「境内が真っ赤に染まる秋の比叡山延暦寺。降雨用見学に訪れた鬼太郎、目玉おやじ、ねずみ男はこの山に伝わる七つの不思議な噂を耳にする。鬼太郎たちは噂の場所を巡りながら、比叡山の妖怪たちに出会う」。
妖怪が妖怪に会いに行く。想像するだけで、何とも愉快なこの企画を、世界遺産である比叡山延暦寺の、国の登録有形文化財に指定された大書院で行うというのだから、期待感は否応なしに高まろうというものだ。
戦禍をかいくぐった作家が描く、不気味な中にも他に類を見ないユーモラスさを誇る「ゲゲゲの鬼太郎」と、他宗派の高僧をも育み、1200年の歴史を誇る懐深い比叡山延暦寺の妖怪。その二つを並べてみられるとは、ぜいたくな秋のごちそうになりそうだ。
「ゲゲゲの鬼太郎と比叡山の七不思議展」
会期/<前期>2019年10月12日(土)~10月31日(木)
<後期>2019年11月6日(水)~12月8日(日)
時間/10:00~16:00(受付~15:30まで)
会場/比叡山延暦寺 大書院(滋賀県大津市坂本本町4220)
拝観料/大人・中高生1000円 小学生以下無料
特典/先着1000名様にコラボレーションポストカード1枚プレゼント
Text:Reiko Nakamura