ベルギー発!コンテンポラリーダンス界の第一人者「ローザス」の来日公演
振付家アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケル(Anne Teresa De Keersmaeker)率いる、ベルギー・ブリュッセルを拠点に世界的活躍するダンスカンパニー「ローザス(Rosas)」が、5月9日(木)〜19日(日)に、池袋・東京芸術劇場にて来日公演する。演目は、モダン・ジャズ界のジョン・コルトレーンの「至上の愛」、バッハの不朽の名作「無伴奏チェロ組曲」に着想を得て振り付けられた新作の2作品。
ダンスカンパニー「ローザス」の芸術監督であり、振付家、アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケルと言えば、ピナ・バウシュ、ウィリアム・フォーサイスといったコンテンポラリーダンスを語る上で欠かせないコレオグラファーの一人で、作品を通じて、ダンスと音楽との関係を探求してきた。
2017年に同じく東京芸術劇場にて再演され話題を呼んだ、1982年発表の『ファーズ(Fase)』は、ミニマル・ミュージックの巨匠スティーヴ・ライヒの「ピアノ・フェイズ」「カム・アウト」など4作品によって構成され、音楽の構造と身体の動きの関係性から作品を作りあげた、ローザス・スタイルのルーツともいえる作品。他にも、モーツァルト、ベートーヴェン、バルトーク、さらにはマイルス・デイヴィス、インド古典音楽など彼女がモチーフにする音楽のジャンルは多岐に渡っている。
今回の来日では、2作品を連続上演。一つは、モダン・ジャズ界の巨星ジョン・コルトレーンの「至上の愛」。1964年にスタジオ録音され、1965年に発表されたモダン・ジャズの金字塔的作品で、インドやアフリカの民族音楽に特有の複数のリズムが同時進行するポリリズムに大きく影響を受けたとされ、4つのパートから成る組曲構成。
もう一つは、多くのチェリストにとって聖典的作品であり、バッハ作品の中でも高評価を得ている名曲「無伴奏チェロ組曲」に着想を得て振り付けられた新作。ちなみに、タイトルにある「我ら人生のただ中にあって」とは宗教改革をしたマルティン・ルターの言葉で、音楽は神からの賜物とするルターの思想はバッハの音楽づくりの源流ともみなされている。
時代こそ違えど、ともに“神への捧げもの”という深い思いが込められた音楽史上の傑作にローザスがどう挑むか、期待せずにはいられない。
「A Love Supreme 〜至上の愛」
日時/2019年5月9日(木)・10日(金) 19:30開演
5月11日(土)・12日(日) 15:00開演
「我ら人生のただ中にあって/バッハ無伴奏チェロ組曲」
日時/2019年5月18日(土)・19日(日) 15:00開演
会場/東京芸術劇場 プレイハウス
料金/S席¥6,000 A席¥5,000
TEL/東京芸術劇場ボックスオフィス 0570-010-296
URL/www.geigeki.jp/performance/theater208