注目! 5人の女性による“下着”がテーマの展覧会
下着をテーマにした展覧会「one fine day 〜素敵な下着からはじまる私の一日〜」 が表参道のスパイラルで11月12日(日)まで開催。5名の女性による作品が楽しめる。
ときめきながら下着を選んで欲しい、という想いで実現したワコールによる展覧会。そんなときめきを、花を選ぶ時の高揚感になぞらえたという本展は、女性ならではの特別な喜びを形にする。
参加アーティストは、それぞれのフィールドでパワフルに活躍するKUNIKA、篠崎恵美、多田明日香、maegamimami(マエガミマミ)、そしてLoveli(ラブリ)。ジャンルは違うが、いずれも女性らしい感性を大切にしている表現者たち。
「私にとって、 ”one fine day” というタイトルでの作品づくりはとてもやりやすかった」と話してくれたのは、モデルとして活躍する傍ら、独自の世界観を綴った詩や写真の発表を行うLoveli。自身を「早起き」だと話す彼女にとって、朝の時間はその日一日をfine dayにできるかどうかが決まる大切な時間だという。
ある一人の女の子をイメージして作られた会場は、まるで部屋。白い窓の外側にはかすみ草が飾られ、部屋の窓から覗く花畑をイメージさせる。
会場に足を踏み入れると、まず目に留まるのがLoveliによる大きな写真作品。『素敵な一日のはじまり』とタイトルがつけられた3枚の写真は布にプリントされ、人が通る度に揺れてゆるやかに表情が変化する。まるで、やわらかな光で目が覚めた一日のはじまりに、窓際で揺れるカーテンのよう。
「観る人が自分の朝と重ねられるようにしたくて、写真のピントをぼかしているんです。今回のテーマに沿って、朝の時間に撮影した写真をセレクトしました」
と語る。
壁に視線を移すと額に入れられた詩の作品も。普段から詩を書いているという彼女の、とびきり素直な気持ちがシンプルな言葉で綴られている。
「写真と同じように、言葉も鮮明にしないようにしているんです。観る人の内側にスッと入っていく空気みたいなものにしたいと思った」と、Loveli。「何も考えず、ここにいてただ作品を眺めてほしいですね。誰かといた記憶や、一緒にいたいという気持ちを思い出してくれたら嬉しい。そして、その時生まれる気持ちを大切にして欲しいなと思う」
と、作品を見に来る人たちに向けてメッセージをくれた。
他にも、女性ならきっと誰もがワクワクするような展示がいっぱい。
押し花を使った作品づくりを得意とするアートディレクター・多田明日香の作品は、レーザーカットなどで切り抜いた紙をアクリル板で重ねたもの。引き出しに収められた下着が立体的に表現されている。すべての作品には、日記ともとれるような多田のメッセージが書き込まれ、彼女の内なる世界観を感じられる作品に。
会場奥に進むと、フラワーショップ「edenworks bedroom」のフラワーアーティスト・篠崎恵美の作品が 。ジョンとヨーコのベッドをイメージしたという寝室は、美しい花々が上から流れ落ちるように彩られている。ベッド横の 映像作品では、12種類の花と、それぞれの花を選ぶ時の想いが言葉と音楽でも表現されていた。
イラストレーターmaegamimamiによる鏡の部屋も見逃せない。女性をモチーフにしたイラストレーションを得意とする彼女は、鏡をキャンパスにして描いている。花に埋め尽くされた作品は、訪れたお客さんが映り込むことで完成するそう。会場に足を運んだら、maegamimamiの世界に埋没する自分を楽しんでみたい。
また、会場一番奥には、アートを融合した世界観で表現するスイーツアーティストKUNIKAのアイシングクッキーも。自身がロンドンで一緒に住んでいる女性の名前がつけられたクッキーは、架空の花をモチーフとしている。同会場内のスパイラルカフェでは、同じ柄のコースターが使われるとのことで、カフェはまるでKUNIKA色一色の花畑になりそう。
会期中の11月11日(土)には、もともと友人関係だという篠崎恵美とLoveliのトークセッションも。17:00〜18:00に開催し、当日11:00より展覧会会場受付にて整理券を配布予定(先着60名限定)。こちらもお見逃しなく……!
one fine day 〜素敵な下着からはじまる私の一日〜
会期/2017年11月7日(火)〜11月12日(日)
会場/スパイラルガーデン
住所/東京都港区南青山5-6-23 スパイラル1F
入場料/無料
時間/11:00〜20:00
TEL/03-3498-1171(代表)
URL/www.wacoal.jp/news/topics/201710/onefineday.html
Photos:Yuji Namba
Text : Manami Abe