インドの現代美術家が描く「チャーミングな旅」 | Numero TOKYO
Culture / Post

インドの現代美術家が描く「チャーミングな旅」

N・S・ハルシャ 《ここに演説をしに来て》 2008年 アクリル、キャンバス 182.9×182.9 cm(×6)

南インド、古都マイスールに生まれ、現在も同地を拠点に活動する画家N・Sハルシャ。故郷の伝統文化や、自然環境に向き合う作品の制作を続け、国際的注目を浴びている。20年にわたる作品が、東京・六本木の森美術館にて公開中だ。

インド現代美術が経済成長とともに国際的注目を浴びるなか、高く評価されてきたハルシャの初となる大規模個展。1995年以降の主要作品約70点を通じ、彼が故郷と向き合いながら続けてきた実践を見つめる内容となっている。 タイトルにある「旅(ジャーニー)」は、彼の人生の歩みのみならず、ローカルな地点から見たインドの経済発展や、グローバルに繋がる世界経済の動向、伝統と現代の従来、日常の営みから宇宙的視点への拡がりなど、さまざまな意味を含んでいる。 しかし世相や状況に批評的でありながら、ユーモラスに溢れたハルシャ作品が魅せる「旅」は、まさに「チャーミング」。 ハルシャが絵に宿した物語や、インドの伝統、社会的な変化などを、じっくりと鑑賞してみては。   N・S・ハルシャ展:チャーミングな旅 会期/2017年2月4日(土)〜 6月11日(日) 会場/森美術館    東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階 時間/10:00〜22:00、火曜10:00〜17:00 ※いずれも入館は開館時間30分前まで 休館/会期中無休 入館料/一般1,800円、学生(高校・大学生)1,200円、子ども(4歳〜中学生)600円、シニア(65歳以上)1,500円 TEL/03-5777-8600(ハローダイヤル) URL/www.mori.art.museum/jp/index.html

Text :Akane Naniwa

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