米軍基地を通して戦後の日本を見つめ直したシリーズ『占領』や、長崎に投下された原爆の記憶を辿る『〈11時02分〉NAGASAKI』などで知られる東松。日本の姿を独自の鋭い視線で捉え、写真が表現しうる可能性について常に問い続けてきた、戦後の写真史を語る上で欠かせない存在だ。
本展にて紹介される『太陽の鉛筆』シリーズにて彼は、八重山諸島や宮古島の祭祀や風俗をテーマに、“沖縄” の地に生きる人々の姿を精力的にフィルムに収めている。時代に翻弄されながらもアメリカニゼーションを拒み続け、強くたくましく生きる人々……。東松によって切り取られた一瞬は、沖縄人の “生” であふれ、作品を観るものに “生きる強さ” を強く訴えてくるだろう。
東松照明「太陽の鉛筆」
会期/2015年12月11日(金)〜2016年1月24日(日)
会場/AKIO NAGASAWA Gallery | Publishing 東京都中央区銀座4-9-5 銀昭ビル6F
休廊日/月曜・火曜、年末年始(2015年12月28日(月)〜2015年1月5日(火))
時間/11:00〜19:00
TEL/03-6364-3670
WEB/www.akionagasawa.com
東松照明「太陽の鉛筆」 撮影:1972年 撮影地:宮古島
©Shomei Tomatsu – INTERFACE
©Shomei Tomatsu – INTERFACE
Text: Kahlua Tsunoda