これらの写真にあなたは何を “見て”、何を “聞く” ? リカルダ・ロッガン展開催。 | Numero TOKYO
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これらの写真にあなたは何を “見て”、何を “聞く” ? リカルダ・ロッガン展開催。

 
“時間” の彼方に置き去りにされた痕跡を、記憶の奥底から掬(すく)い上げる。”写真” という空間のなかで語られるストーリーは、観者のこころを強く刺激する。ここはどこなのか、被写体はどこからきたのか、ここで何が終わり、何が始まろうとしているのか…… 旧東ドイツ出身の新進の写真家リカルダ・ロッガンの個展が、清澄白河のアンドーギャラリーにて開催されている。   バッハやベートーベンをはじめとする音楽家や、作家や哲学者たちの遺品を写したシリーズ『Apokryphen』、薄明かりの下に無造作に置かれるベンチを写したシリーズ『Bank』など、日本初公開となる作品を16点展示する今回の展覧会。それぞれの作品において被写体は、静かな空間のなかでじっと佇んでいる。しかし、その作品のひとつ一つをじっと眺めていると、声なく被写体が語りかけてくるように感じられないだろうか。いまや人の手を離れ、博物館に陳列された眼鏡や器は、自らの存在を誇張し、くたびれたベンチは光の向こう側へと這って進もうとしている。まるで生きているかのように……。 観る者にその解釈を委ねる、リカルダの写し出した痕跡の数々。語られるストーリーに、あなたは何を見るだろう? 何を聞くだろう?   リカルダ・ロッガン “SPOT” 会期/2015年9月1日(火)〜 11月28日(土) 会場/アンドーギャラリー 東京都江東区平野3-3-6 時間/11:00〜19:00 休廊日/日・月・祝日 TEL/03-5620-2165 WEB/www.andogallery.co.jp  
Text: Kahlua Tsunoda

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