“デザインいずる国”に最敬礼!『スイスデザイン展』 | Numero TOKYO - Part 2
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“デザインいずる国”に最敬礼!『スイスデザイン展』

……などという邪推は抜きにしても、スイスにはデザインの名作がてんこ盛りなのは、もはや疑いようのない事実。 ラグジュアリーなレザーのシューズやバッグで知られるバリーに、丁寧なものづくりとデザイン性の高さで知られる知育玩具のネフ、POPでカラフルなコレクションで一時代を築いた腕時計のスウォッチ、トラックの荷台の幌(ほろ)をリサイクルしたバッグで人気のフライターグなどなど、マニア垂涎の “お宝” には事欠かない。 さらに、歴史的巨匠の名前を挙げるなら、バウハウスの理念を受け継ぎ、グラフィックやプロダクト、建築、アート作品から教育まで偉大な足跡を残したマックス・ビル。 そして、“時計づくりの街” ラ・ショード・フォンに生まれ、“現代建築の父” いやネ申として崇拝されるル・コルビュジエ。 一方で、いまのスイスデザイン界を牽引する気鋭のデザイナーたちの作品にも、気合いと独創性がズビズバほとばしっている……!
ハンス・ノイブルク『「チューリヒの作家たち展」ポスター』(1965年)宇都宮美術館蔵
ハンス・ノイブルク『「チューリヒの作家たち展」ポスター』(1965年)宇都宮美術館蔵
……と、そんな感じでそうそうたる層の厚さを誇るスイスのデザイン文化を、日本とスイスの国境樹立150周年プロジェクト(2014〜15年にかけて実施)の総仕上げ的にドド〜ンと紹介する展覧会がついに開幕。
さっそく会場へ突撃してみて、伝説の「スイス・タイポグラフィ」の息吹を放つポスターや、ル・コルビュジエの手になるアートワークなど、数々の歴史的名作のホンモノを拝んで回る “スイスデザインのお遍路” 気分を満喫。 最近やたらとデザインを語りたがる “意識高い系” の人々に向けて、「自分アピールはいいからとにかく黙って見てこい!」と自戒を込めつつオススメして回りたい衝動に駆られました……! (感想文おわり)
チーズフォンデュに『アルプスの少女ハイジ』の牧歌的な風景、そして繰り返しになるけれどもヨーロッパのくせに列車の運行が正確すぎて遅刻大国イタリアやフランスに賠償を請求したと噂されるピッカピカの鉄道網……だけじゃない、デザインの国・スイスのこれまでとこれからの全貌を紹介する日本初の展覧会へ、いざライド・オン・タイム!
『スイス連邦鉄道とモンディーンの鉄道時計』
『スイス連邦鉄道とモンディーンの鉄道時計』
※『Numéro TOKYO』2014年3月号 掲載記事を加筆転載 『スイスデザイン展』 期間/2015年1月17日(土)〜3月29日(日) 場所/東京オペラシティ アートギャラリー 東京都新宿区西新宿3-20-2 HP/http://www.operacity.jp/ag/exh172/

Text:Keita Fukasawa

Profile

深沢慶太(Keita Fukasawa) フリー編集者/ライター/『Numéro TOKYO』コントリビューティング・エディター。『STUDIO VOICE』編集部を経てフリーに。『Numéro TOKYO』創刊より編集に参加。雑誌や書籍、Webマガジンなどの編集・執筆、企業企画のコピーライティングやブランディングにも携わる。編集を手がけた書籍に、田名網敬一、篠原有司男ほかアーティストの作品集や、編集者9人のインタビュー集『記憶に残るブック&マガジン』(BNN)など。

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