未来か現実か!? 全人類に告ぐ。「ヴァンサン・フルニエ展」 | Numero TOKYO - Part 3
Art / Post

未来か現実か!? 全人類に告ぐ。
「ヴァンサン・フルニエ展」


こちらは、「THE MAN MACHINE(機械人間)」シリーズ。
進化した知性を獲得し、人と生活をともにするようになったロボットたちの、日常の一コマ。
見慣れた街の景色に佇みながら、言い表しようのない悲哀を湛えた、機械人形の冷たい背中──。


そして、「POST NATURAL HISTORY(続・自然史)」。
知能を強化されたウサギや、ガラス状の胴体を持つトンボなど、遺伝子組み換えを施された異形の動植物を、百科事典のヴィジュアルのように描き出したシリーズ。
歴史と空想、記憶とSFを混合させることで生まれた、新種の生物たち──。想像の産物にすぎないはずの彼らの姿がなぜ、“現実” の宇宙技術やロボットと同じ、あの不可思議な郷愁をかき立てるのだろう。

Text:Keita Fukasawa

Profile

深沢慶太(Keita Fukasawa) フリー編集者/ライター/『Numéro TOKYO』コントリビューティング・エディター。『STUDIO VOICE』編集部を経てフリーに。『Numéro TOKYO』創刊より編集に参加。雑誌や書籍、Webマガジンなどの編集・執筆、企業企画のコピーライティングやブランディングにも携わる。編集を手がけた書籍に、田名網敬一、篠原有司男ほかアーティストの作品集や、編集者9人のインタビュー集『記憶に残るブック&マガジン』(BNN)など。

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