オタク×アートの最前線!? 梅沢和木展@DIESEL ART GALLERY | Numero TOKYO - Part 2
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オタク×アートの最前線!? 梅沢和木展@DIESEL ART GALLERY


『キャラクターが、見ている。』(2012年) © 2013 Kazuki Umezawa / courtesy CASHI
 

 時は折しも、良識を自認してきたハイカルチャーの住民たちが、もはや無視できなくなった経済的影響や、度重なる炎上騒動を通して、オタクカルチャーの底知れぬ不気味さにおののきはじめたちょうどその頃。
 何が現実で、何が虚構なのかーーオタクというレッテルを超越した深淵が、そこに広がっていたのだった。

 ならば……あらゆる“常識”があらかた炎上&爆発してしまったこの世の中で、彼はいったい何を見据えているのか? DIESEL ART GALLERYでの展覧会、題して『エクストリームAR画像コア』を控えた梅沢和木に、質問状をしたためてメールで投下。以下はその一問一答のまとめである。
 


『キャラ出処のカオス』(2012年) © 2013 Kazuki Umezawa / courtesy CASHI
 

──今回の展覧会のコンセプトや、作品における新たな試みについて教えてください。
 

「ネット上の画像を再構築し、現実と虚構の境目を探るような作品を作る今までの制作におけるコンセプトは通底しています。
 新作を作るごとにコンセプトは少しずつ更新されています。2010年頃はアニメやゲームのキャラクターを中心として制作していましたが、2011年には震災の瓦礫の写真を作品に多く組み込むようになりました。それは自分がネット上で見ている風景であり、また、現実で見ている風景でもあります。自分の作品は、ネットを通して現実を認識しているリアリティが如実に表れます。今回の個展で発表する作品は、キャラクター的なイメージと震災で感じたリアリティの両方が共在する作品になっています。近作では、例えば被災地で自分が撮った瓦礫や地面の写真を絵の中で実際に地面を表す素材として扱うことが多かったのですが、今回は天と地の区別を曖昧にしつつ、キャラクターやデジタル的なイメージといっしょくたに再構築して、ある種のまとまりを持たせるような試みをしています」
 

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