Fashion / Editor's Post

いま旬のファッション写真トレンドって?

©Gentle Monster
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現在発売中の『ヌメロ・トウキョウ(Numero TOKYO)』1・2月合併号では、号全体を「写真のチカラ」をテーマとし、その特集の中の「今をときめくファッションフォトグラフフィー」(p.96〜98)では、ここ2、3年で一気に活躍の場を増やしているフォトグラファーを3つのトレンドジャンルとともに紹介しています。

『ヌメロ・トウキョウ(Numero TOKYO)』1・2月合併号より抜粋
『ヌメロ・トウキョウ(Numero TOKYO)』1・2月合併号より抜粋

トレンドは「カオス(人数が多くてカオティックな表情、様子)」「ヴァーチャル・リアリスティック(未来(かつ郷愁)を感じさせるヴァーチャルなまるでゲームのような世界)」「インパーフェクション &  ダイバーシティ」の3つ。特に、最初の2つに関しては本当に去年、今年のトレンドと言えるのではないでしょうか。

この号の校了を終えてからも、特にこの2つのトレンドに当てはまる写真や映像はインスタグラムなどで多く目にしました。そんな一部を下記にご紹介いたします。

1.  グッチフェスト(GucciFest)

アーティスティック・ディレクター アレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele) が選出した15人の新進気鋭デザイナーをグッチ(Gucci)がサポート。そのうちの1人であるアメリカ出身のデザイナーのコリーナ・ストラーダ(Collina Strada)のショートフィルム『コリーナ ランド(Colina Land)』はまさにゲームの世界を舞台にしています。チャーリー・イングマン(CHARLIE ENGMAN)による映像は、3Dスキャン技術を用いて作られた12人のモデルたちのアバターが、バーチャル世界のビデオゲームに登場。ゲームではアバターたちが周辺環境を探索しバーチャルツリーを植えることで、観る者に変化や成長、コミュニティのあり方について考えることを促しているそうです。

ちなみに、コリーナ・ストラーダといえば、サイケデリックやタイダイなどカラフルなデザインを得意としており、コロナに入り、マスクを発表したことで話題にもなりました。

2. ジャックムス(Jacquemus) 2020年秋冬コレクション「L’ANNÉE 97」キャペーン

このキャンペーンは、フォトグラファーのヴァレンタイン・ハーフレイ( Valentin Herfray)によるもの。彼は魚眼レンズなどで足元から狙ったショットなどで一躍話題のフォトグラファーとなりました。このキャンペーン写真でも、その特徴は表現されています。ホースやヨーヨー、任天堂64を振り回したり、自動販売機にぶら下がったりと、そのインテンスな雰囲気はカオスで騒々しい。勢いが肌で感じられそうな写真です。

そのほか、来たる12月6日(日)には、バレンシアガ(Balenciaga)がフォール 21コレクションを発表予定だそうなのですが、「アフターワールド(Afterworld:The Age of Tomorrow)」というタイトルのビデオゲームて発表するのだとか。

ゲームとコレクションは、2031年を舞台にした寓話的な冒険を創り出しながら近未来。
ゲームの環境やキャラクターは最先端のフォトグラメトリーを使ってデザインされ、コレクションのテーマであるインタラクティブでゲーム化された旅で見られる人間の運命が描かれるのだとか。タイムゾーンは、時代を超えたアーキタイプと推測のイメージで神話的過去と投影された未来に固定され、一見衰退しているように見える光景は、でも実は決してディストピアではなく、むしろ自然界と産業界のより健全なバランスへのゆっくりとした回帰を示すようです。

これってコロナ禍になって特に私たちが目指すべき方向性ですよね。これまで環境問題を提示するのに水浸しのフロアでショーを開催してきたアーティスティック・デザイナーのデムナ・ヴァザリアらしいテーマだと思いました。

プレイヤーが最終的にゲームをクリアするバーチャルユートピアの中の、実際の呼吸のエクササイズセットが報酬としてもらえるのだとか!? とにかく当日はこのゲームによるショーを楽しみにしたいと思います。

こんな感じで本誌の補足をしてみましたが、ファッション写真は時代を映す鏡でもあるのでトレンドを知ると面白い発見があるかもしれません。ぜひ本誌も合わせてぜひチェックしてみてください。

Profile

大岩翠Midori Oiwa ファッション・エディター/フォト・エディター。大学在学中のイタリア留学でミラネーゼファッションの虜に。卒業後、ライフスタイル誌勤務を経て2014年に渡英。ロンドンでファッションを学び、『LOVE MAGAZINE』でアシスタント経験を積む。帰国後、『Numero TOKYO』に参加。表紙&ファッションストーリーのほか、シューズやバッグなどのページを担当している。暇さえあれば、VODサービスでビデオサーフィンとマッサージ通い。最近はワークアウトにものめりこんでいる。

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