MC初挑戦!三浦春馬&JUJU 対談「トップバイヤーの仕事ぶりに感動」 | Numero TOKYO
Interview / Post

MC初挑戦!三浦春馬&JUJU 対談「トップバイヤーの仕事ぶりに感動」

4月から始まった新番組『世界はほしいモノにあふれてる』で初のMCに挑戦中の三浦春馬とJUJU。ファッション、グルメ、インテリア、雑貨といったさまざまなバイヤーの買い付けに密着し、その仕事ぶりを紹介する番組で、彼らが感じたこととは? 収録を終えた2人にインタビューした。

MCに初挑戦! 視聴者代表のような気持ちで

──俳優、アーティストとしてそれぞれ活躍されている三浦さんとJUJUさん。MCという仕事への挑戦についてまずはお聞きできますか?

三浦春馬「今回いただいた仕事は、バイヤーの思いや熱意がどんな風に買い付けに反映されているのか、ということに素直に興味を持てるので、“初のMC”という風にみなさん言ってくれますけど、あまりそういう気負いはないんです。僕たちはただただ学んでいるというか、見せていただいている、という感覚ですね」

JUJU「私もバイヤーのお仕事ぶりというものを見たことがなかったので、それぞれの方の情熱の凄さを目の当たりにして、たくさん刺激をもらっています。MCというより、一番近くで勉強している感じですね」

──一番近い視聴者というか、視聴者の代表というか?

三浦「まさに、その通りです。素直に出てきた感想を言葉にのせています」

JUJU「どちらかというと、MCをしてくれるのはバイヤーの方たちのような気がします(笑)。それを三浦君と私が「へぇ! ほぅ」、って言いながらその方とのお話しを楽しんでいますね」

三浦「どちらかというと僕たちがゲストのような立場で、だけどいつもよりも、自由に質問していいよ、という場を与えてもらっているような感覚です」

──これまで収録した中で、バイヤーさんの言動や選ぶときの極意などで印象的だったものとは?

三浦&JUJU「たくさんありすぎて……」

JUJU「本当にいろいろあるんですが、私は特にファッションのバイヤーの方のお話が印象に残っています。その方はトレンドだけを追い求めるのではなく、アンティークやヴィンテージのものに対して、どうやってそれが今ここに残っているか、ひとつひとつの物語を見せたいとおっしゃっているんですね。今季はこういうのが流行るのからという基準で買ってしまいがちですが、ヴィンテージアイテムの奥深いストーリーを突きつけられると、ちょっと買い物の仕方を変えたくなりますね。『今季だけ着ればいい』という買い方を見直そうかなと。『欲しい!』と思ったものは買いますけれど(笑)」

──JUJUさんはこの番組にセルフスタイリングで出演されているとか。服もシューズも本当にお好きなJUJUさんなら、敏腕バイヤーになれるのでは?

JUJU「ダメです!常に採算度外視で買い物をしてしまうので(笑)。自分1人で経営する、好き勝手なお店だったらいいですけれど。全部一点ものしか置かないというお店とか」

三浦「僕は俳優として、JUJUさんはアーティストとして、自由に納得のいくものを追求していくというところで勝負させてもらっているじゃないですか。やっぱり、欲しいものは絶対欲しいんだと思ってしまいますよね。採算を考えたりするのはなかなか難しいんじゃないかな」

──だからこそバイヤーの仕事への尊敬の念が生まれるのでしょうね。

三浦「僕が印象に残っているのは家具のバイヤーの話で、買い付けにいった国で出会った人が「家具はいいものであれば引き継げる。だから私たちにとって家具という存在は家族のようなもの。この椅子は私のおばあちゃんの時代から使っているの。お母さん、そして私に降りてきた。すごいでしょ。少し古びてきたこの感じが好きなの」と言ったそうなんです。だから家族のように、温かい気持ちで家具と一緒に過ごしているのだそうです。そういう空間って最高だなと心から思えました。僕も、自分の世代からでもいい家具を選べばずっと未来に引き継いでいけるんだと思うと、すごく夢のある仕事だと感じました」

その場でしか出合えないモノにワクワク!

──ご自身が日常の中で、「これは!」と感動したり、ときめいたアイテムはありますか?

JUJU「先日『Numéro.jp』の撮影で出合ったサンローラン(Saint Laurent)のフェザーの靴です。あれは自慢したい! 一目見たときから欲しいと思ってときめいて、買えるとなったときにときめいて、実際に見てときめいて、さらに履いて余計にときめきました。あの靴は、毎回うっとりできると思います」

三浦「僕は先日買った、「ミッソーニ(MISSONI)」のセーターですね。それを目当てに買い物に行ったわけではないんですが、たまたま行ったヴィンテージのお店で、90年代のMISSONIだと聞いたんですよね。出合ってしまいましたね。まさにあのブランドらしい、色んな色が複雑に組み合わさっているような、だけど派手に見えすぎずエレガントさもあって、衝動買いしちゃいました」

──海外でも何か素敵なモノに出合ったエピソードはありますか?

三浦「僕はまだ海外ではそこまで大きなものは買ったことないですけれど、いつか自分が気に入ったものがあれば買いたいですね。でもNYに行った時に、日本でいう作業服がたくさん置いてあるお店に行ったんです。「カーハート(Carhartt)」のものなど、日本ではなかなかお目にかかれないような、すごい重厚感のあるアイテムが置いてあるんですよ。それを買ったときはすごい嬉しかった。こうやって現地でしか買えないテイストのものがあるんだなと実感しましたね」

──それは新しい発見ですね。バイヤーが海外を飛び回る理由はやはり他にはないものを探しているからなのですよね。

JUJU「私は足の大きさを理由に海外でよく靴を買います。私のサイズの靴って、日本であまり取り扱いがなく、海外に行かないと買えないので。海外に行くと毎回スーツケースが1個増えますね(笑)。買い物しに行くわけじゃないんですよ。目的は別にあるんです。買い物はしない、と思うようにしていますが、でも出合ってしまうのですよね……」

──今まで買ったモノやもらったモノで、これだけは捨てられないというアイテムはありますか?

三浦「あります。20歳のときに、同じ事務所のお母さん的存在の方から、完全ハンドメイドのローテーブルをいただいたんです。「自分の欲しいデザインを描いてくれれば、それに合わせて作るよ」って言っていただいて。なかなかトリッキーなものを頼んだんですよ。それができてきたら本当にイメージ通りのものでした。ずっと愛用してきているので経年劣化はどうしてもあるのですが、補修しながら今も使っています」

JUJU「私はやっぱり靴です。2000年代のトムフォードが「グッチ」のデザイナーだった頃のサンダルです。そのシーズンがゴスっぽいテーマで、全部ドンピシャで好きだったんです。でもその頃経済力が伴っていなかったのでそんなに買えるわけではなく、唯一頑張って買ったのが靴2足。リボンを脚に巻きつける感じのサンダルなんですが、それは当時夢見心地にしてくれた靴でした。その靴さえ履けば無敵になれるぐらい、テンションを上げてくれる靴だったんです。履きすぎて潰しちゃって、何回直してもやっぱり好きで履くから、これ以上は直りませんと言われ、泣く泣くさよならした靴なんです。ところがその靴を最近、ビスポークで作り直すチャンスがあったんですよ」

三浦「ビスポーク?」

JUJU「そうなんです。グッチ(GUCCI)の方に、『靴を作りませんか?』って言っていただけて。ちょうどアレッサンドロ・ミケーレがクリエイティブ・ディレクターに就任した直後だったのですが、そのときが過去のデザイナーのものを作ってもいい最後のタイミングということで、作り直させてもらいました。それ以降大切にしていて、もう履かないです。観賞用です。『ヌメロ・トウキョウ』の連載企画のアイデアボックスでも登場させましたが、あれはもう思い出が深すぎて履けないですね。もし履いていることがもしあったら、よっぽどですね。それを見ていると若い頃のハングリーさみたいなのも思い出させてくれたり、靴が私にとってどういう存在かというのを考えさせてくれるんです」

──贈られたハンドメイドのローテーブル、そしてハングリーさを思い出させてくれる靴。お二人とも本当に素敵なモノをお持ちなのですね。先ほど三浦さんが「僕たちには無理」とはおっしゃっていましたが、もしバイヤーになれるとしたら、何をバイイングすると思いますか?

三浦「どうなんだろう。やっぱり家具かな。本当に興味があるし、ヨーロッパだけじゃなくて、僕たちが名前も知らないような国にもしかしたら、素晴らしい家具があるのかもしれない。そんなモノに出合ってみたいですね」

JUJU「私はやはり靴かなとも考えたんですけれど、多分ハイヒールばっかり買い付けてくるので、日本ではそこまで需要ないなと思います(笑)、唐辛子のバイヤーになりたい!」

三浦「唐辛子!? 意外なところいきますね!」

JUJU「辛いものが好きなんです。ツアーグッズで毎回作っているくらいですから。群馬や栃木、京都、兵庫などにも素晴らしい唐辛子農家があって、いろんな唐辛子を栽培しているんですよ。でもまだ世の中にはいろんな唐辛子があるかもしれない! 未知の唐辛子を『見つけてきました!』って言ってみたいですね(笑)」

『世界はほしいモノにあふれてる』

NHK総合 毎週木曜 22:45〜(再放送 毎週月曜 23:55〜)

主人公は世界を旅するトップバイヤー。ファッション、グルメ、インテリア、雑貨など、世界各地にある、まだ日本では誰も見たこともない素敵なモノを探し求めるバイイングの仕事に密着。最先端のトレンドをキャッチしながら、敏腕バイヤーたちの肩越しに世界中を旅する気分を味わえる新感覚の紀行番組。さらに、もうひとつの見どころはMCを務める俳優・三浦春馬と歌手・JUJUが初タッグ。素敵なモノに興味津々の2人がバイヤーたちからどんな物語を引き出すのかにも注目したい。

番組HP/http://www4.nhk.or.jp/sekahoshi/

 

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Photos:Yuji Namba Interview&Text:Etsuko Soeda Edit:Masumi Sasaki

Profile

三浦春馬(Haruma Miura)1990年4月5日生まれ。1997年子役としてNHK朝の連続ドラマ小説でデビュー。2007年、映画『恋空』で第31回日本アカデミー賞で新人俳優賞を受賞。08年、『ブラッディ・マンデイ』で連続ドラマ初主演。09年10月期の『サムライ・ハイスクール』、10年1月期の『ブラッディ・マンデイ Season2』と、2クール続けて連続ドラマの主演を務める。11年、『大切なことはすべて君が教えてくれた』で月9ドラマ初主演。14年ドラマ『僕のいた時間』で主演し、第51回ギャラクシー賞個人賞を受賞。17年、舞台『キンキーブーツ』で、第24回読売演劇大賞優秀男優賞と杉村春子賞を受賞。公開待機作として映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』(8/31公開)『アイネクライネナハトムジーク』『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』がある。
ジュジュ(JUJU) 歌手。7thアルバム「I」を携え、4月22日からJUJU HALL TOUR 2018 「I」を開催。 約2年ぶりとなる全国ホールツアーでは、全44公演10万超を動員する。さらに秋にはARENA追加公演が決定し、夏には恒例のBLUE NOTE TOKYOでのJAZZ LIVEが決定している。 HP/www.jujunyc.net Twitter/@JUJUsonymusic Instagram/@juju_st_a_gram  

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