INI 許豊凡×髙塚大夢×松田迅インタビュー「どんな状況に陥っても闘争心を消さないINIのオリジン」

デビュー以来、圧倒的な実績とパフォーマンスで進化を続けるグローバルボーイズグループINIが、3RD ALBUM『THE ORIGIN』を6月25日にリリース。メンバーの許豊凡(シュウ・フェンファン)、髙塚大夢、松田迅が等身大の言葉でアルバムへの思い、そしてINIとしての現在地とこれからについて語る。
3人の共通点は「ポケモン」
──まずは、3人の共通点を教えてください。
髙塚「さっきふと思ったのはみんな『ポケットモンスター』が好き!」
許&松田「(声を揃えて)あぁ〜」
髙塚「この二人に比べたら僕はにわかですけど、親しみを持って過ごしてきました(笑)」
松田「スカーレットとバイオレット(ポケモンのゲームソフト)は買った? 片方しか持っていないんじゃない? 僕はポケモン図鑑を完成させましたよ」
許「どっちもやってる。発売初日に買った」
髙塚「おぉ、すごい…熱がだいぶ強いね」
──では、そんなポケモンケミのMINI(ファンネーム)も知らない一面は?(許→髙塚、髙塚→松田、松田→許とバトン形式で回答)
許「大夢は誰もいないところで『クワッ! クワッ!』って小動物みたいな声を出しています。気づかれてないと思っているかもしれないけど僕は知っています」
髙塚「自覚あります。自分でも『やってるな』って思うけど、こうやって言われると恥ずかしいです(笑)」
許「でもそこがかわいいです」
髙塚「迅は物を長く大事に使う人です」
松田「嬉しいです。どういうところで?」
髙塚「え!? それこそ服とか。スポンサーの方からいただいたものをプライベートでも大事に着てるのがいいなって思うよ」
松田「それは誰よりも自信がありますね。たくさん使用させていただいてます!」
松田「豊凡にまだ知られてない一面なんてあるのかな。最近は韓国でもご飯に行ってくれなくなりましたよね(笑)」
許「それは迅とは本当に食生活が真逆だから!」
松田「久々にサムギョプサルを食べてる豊凡が見たいな」
活動するなかで抱えていた不安と葛藤

ここからはアルバム『THE ORIGIN』についてそれぞれの視点で語ってもらった。4か国語を操るマルチリンガルで、思索に満ちたブログが話題の文才にも注目される許豊凡。突き抜けるハイトーンボイスで魅了し、俳優や声優として多彩に表現の場を広げる髙塚大夢。明るいムードメーカーでありながら、グループを俯瞰して見る冷静な一面も持つ最年少の松田迅。グループ初のミリオン達成や単独ドーム公演の成功など、華やかな実績の陰で抱えていた不安や葛藤とは?
「今までのINIのイメージを自分たちで壊しに行く」(許)

──6TH SINGLEから始まったINI革命3部作の最終章となる『THE ORIGIN』では、どのような姿が見られるのでしょうか。
許「今年に入って、『グループとして新しい変化を出したい』という話をメンバーとしていて。アルバムの会議では、イージーリスニングな曲を打ち出すことによって今までのINIのイメージを自分たちから壊しに行くのもいいのではないかなという話をしました。自分たちの意見を出し合った上での選曲になっているので、だからこそ幅広い特徴があるアルバムに仕上がりました。活動をするなかでもどかしさを感じていた時期もあったのですが、今は少しずつその突破口へと近づいている気がして、より成熟した姿をお届けできると思います」
──作詞に参加した「Pineapple Juice」の制作エピソードを教えてください。
許「実は、会議で僕が一番推していた曲です。年始にお休みをいただいてタイのプーケットに行ったのですが、ちょうどそのタイミングで作詞のお話があって。夏っぽい曲なので、せっかくならタイの陽気のなかでアウトプットできたらと思い、現地の空き時間やホテル、飛行機の中で書きました。ここまでわかりやすいサマーソングはINIとして初めてなので、楽しんでもらえたら嬉しいです」
──アルバム準備期間はかなりハードスケジュールだったそうですね。
許「今回は振り付けの時間が本当に限られていて、『DOMINANCE』は短期間で完成させなければなりませんでした。その分一日の練習時間も長くなるので体力的にはもちろん、焦る気持ちが続き、気持ちが追いつかない時間もありました。それでもやるしかない状況だったので、みんなで頑張りました」
──情報番組のコメンテーターに抜擢されるなど個人活動の場も増えていますが、忙しい日々の中での癒しはありますか。
許「焼き芋を食べている時間が本当に幸せです…。食べることに対して罪悪感を感じることが増えたせいで、最近は食事もあまり楽しめなかったのですが、さつまいもだったらカロリーを気にせず食べられるので心の癒しになっています」
「胸を張ってプロだと言えるものが欲しい」(髙塚)

──“THE ORIGIN”には原点という意味がありますが、INIの原点にある強みとはどのようなものだと思いますか。
髙塚「言葉にするのは難しいですが、どんな状況に陥っても闘争心を消さない、小さな炎をしっかり持っているところかなと思います。表には出さないけど、裏では頑張っているんだろうなというのをすごく感じます。コミュニケーションを交わさずとも一緒にいるだけで焦らされますね」
──アルバムのテーマである革命にちなんで、これまでの活動で“革命”的な出来事を教えてください。
髙塚「事務所の合同ライブ『LAPOSTA 2025 Supported by docomo』で、メンバーがそれぞれに自分たちの公演を作るソロステージがあったのですが、それを乗り越えて、自分たちの個性を再確認できたように思います。みんながひと回り強くなって帰ってきたなというのを感じましたし、表には出さない努力もより一層ヒートアップして、今はそれぞれの課題と向き合っている期間かなと思います」
──髙塚さんにとって自身の課題とは何でしょうか。
髙塚「INIはそれぞれにしっかりと色がある個性の強いグループだと思うのですが、そのなかで自分はわりと普通の人だなと思っていて。INIとしてのデビュー前から芸能界で活躍していたメンバーがいるなかで、自分は一般の大学生から就職すると思いきやこの世界に飛び込みました。でもこの世界でそれは理由にはならないから、その自信のなさをどうにかして払拭しないといけないという気持ちがずっとあります。胸を張ってプロだと言えるものが欲しくて、その1つが歌かなと思うのですが、ソロステージをやってみて、まだまだウイークポイントが多いと感じました。グループでは褒めてもらえることが多かったけど、いまの環境に甘えずもっとブラッシュアップしていきたいです」
「MINIを好きな気持ちは10個どころでは表せない」(松田)

──『THE ORIGIN』の見どころを教えてください。
松田「今回は色々なジャンルの曲が収録されていて、すごく聴き応えのあるアルバムになりました。タイトル曲の『DOMINANCE』はサビがすごくキャッチーで耳に残ると思います。これまではガツガツとした勢いのある曲が多かったのですが、今後は今までとは違った新しい一面ももっと出していきたくて。そんなINIの今とこれからを象徴するアルバムになったと思います」
──2ND ALBUMから約1年半ぶりのリリースとなりましたが、グループ、個人としてどのような変化を実感していますか。
松田「楽曲に携わるメンバーが増えましたし、日々の活動や楽曲に対して、一人一人が自分の考えをちゃんと口に出すことができるようになったように感じます。以前は『新人だから』と思い言えなかったこともあるのですが、より対等な関係になれるように努力しています。今年1月に開催した事務所の合同ライブ『LAPOSTA 2025 Supported by docomo』でのソロステージを経て、自分自身でも表現の広がりを感じていて、アリーナツアーではステージをもっともっと楽しめています」
──初の作詞に参加した「What A Night」には、どのようなメッセージが込められていますか。
松田「ファンソングなのでMINIを想いながら書きました。僕たちの楽曲に『10 THINGS』という相手を思いやる楽曲があるのですが、それは相手の好きな10個の理由を綴っているんです。グループ結成から約4年一緒にいて、日々濃くなる気持ちがあって。自分の気持ちを書き溜めたノートを振り返りながら、もう10個どころでは好きを表せないよねという気持ちを込めました。デモの歌詞を全部覚えてしまったくらい大好きな曲なので、たくさん聴いてほしいです」
3RD ALBUM『THE ORIGIN』

発売/2025年6月25日
価格/
Ascending ver.初回盤(CD+DVD)※デジパック 3,850円(税込)
Landing ver. 初回盤(CD+DVD)※デジパック 3,850円(税込)
Winning ver. 通常盤(CD)※ジュエルケース 3,300円(税込)
IN(I)SIDE ver. FC盤(CD+GOODS) 5,500円(税込)
収録曲/
1.DOMINANCE
2.Potion
3.Bullseye
4.Non-Stop
5.What A Night
6.Pineapple Juice
7.WMDA (Where My Drums At)
8.LOUD
9.ONE NIGHT
10.Walkie Talkie
11.3D
12.Drip Drop
※全形態共通
Photos:Shuhei Tsunekawa Hair & Makeup:Rina Kajiwara,Sayaka,Junna Nishimura(MASTER LIGHTS) Edit & Text:Miyu Kadota
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