カレン・エルソンに独占インタビュー!
「音楽を書く行為は、自分の真実を語ること」
トップモデル、二人の子どもの母親、ミュージシャンとして多忙な毎日を送っているカレンが振り返る時間とは? 38歳になったばかりのカレンに独占インタビュー。(「ヌメロ・トウキョウ(Numero TOKYO)」2017年4月号掲載)
──今年4月にリリースされたセカンドアルバム『Double Roses』について教えてください。
「前作の『ゴースト・ウォーク』(2010年発売)とは音もスピリットも異なるし、ようやく発表できることになってわくわくしています。大人になって過ごしてきた時間について振り返る内容になったのですが、大きな化け物を相手に戦っているような作業でした。ようやく完成してほっとしているし、作る作業が終わったことが今はとにかくうれしいです」
2017年4月7日に発売されたセカンドアルバム『Double Roses』。
──どんなことを振り返ったのですか。
「自分自身のことを。考え方のプロセスとか、世界との関係の持ち方とか、ごくごく内省的な作業を通じて。視覚的に例えると、水や嵐のイメージ。できたものは、いま自分が38歳であることや、これまでのアップダウン、いろんな山を越えてきたことを振り返った結果です」
2010年にリリースした初アルバム『The Ghost Who Walks』。
──アルバムを作ろうと思って作業を始めたのですか?
「前作のあと、次のアルバムを作りたい思いはあったのですが、時間がかかってしまいました。二人の子どもはすっかり大きくなったけれど、子育てがすべての物事の中心だったし、モデルの仕事もあったから、運命がアルバム制作を邪魔していると思ったくらい。でもその間もずっと曲は書いていたから、前作からの7年の間に100曲ができた。自宅のナシュビルにいるときはいつも書いていたから、音楽を休んでいたという感覚は全くないの。ただレコードを作る時間が取れなかったんです」
私のギブソンのギター。
──前作との違いは?
「前作は物語を集めたもの。初めて発表したアルバムだったから、パンクの精神があったし、曲を書いては録音して、というプロセスでした。もちろん作品としては愛しているし、自分の過去の大きな一部です。新作は多くのミュージシャンに参加してもらって、録音の方法もかなり異なっています。長い時間をかけて書いた曲から厳選したし、ミュージシャンとして、作曲家として、シンガーとしての自分の能力をプッシュして、可能性を広げたいと考え、制作してきました」
Fashion Editor : Joanne Blades
Hair : David von Cannon at The Wall Group
Makeup : Robert Greene at Honey Artists
Manicure : Roseann Singleton at Art Department
Producer : Ames Petrossi at Art Department
Costume : Miu Miu
Photo : Alex Cayley
Interview : Yumiko Sakuma
Casting & Edit : Maki Saito