Culture / Lifestyle
「いけばなをしていると、そのときの自分の精神状態がよくわかるんです。例えば、いけているとき心が疲れていると感じたら、美術館でアートを鑑賞したりして生活を見直すようにしています」
花のある暮らし vol.3 平田 春果「いけばなは心を癒してくれる」
毎日、花々やグリーンに囲まれて仕事をしている人たち。いきいきとした彼らの幸せの源やハッピーを感じる瞬間は、一体どんなときなのだろう。自然の恵みとパワーに満ちたライフスタイルを語ってくれた。「BIGLOVERECORDS」平田春果のいけばなライフ。(「ヌメロ・トウキョウ」2019年11月号掲載)
草月会館にあるいけばな草月流の日本間で。創始者の銅像が飾られた部屋は、アートな精神であふれている。
いけばなに癒しの効果あり 心動く作品づくりが一番の幸せ
音楽やファッションの舞台で活躍し、さらに草月流師範の資格を持つ平田春果さん。花に触れている時間は、彼女にとってセラピーだと話す。師範の資格を持つ平田さんは、草月流のお稽古に通って4年。「数十年の歴がある先輩方がたくさんいらっしゃるので、私はまだ緊張の連続です」。
ビギナーにおすすめなのは、ダリアとアンスリウム。「比較的購入しやすく、線と塊で形が作りやすい。花器にこだわって是非トライしてみてもらいたいです」。
“花をいかす”草月流のお稽古では、技術の大切さを痛感する。「作品を通して、自分自身も人も心が動いたと感じられたときが一番幸せです。多くの人にいけばなの素晴らしさを広める活動もしているんですよ。花を手にするきっかけとして、落ち込んだ日の帰り道に一輪の花を買ってみてはいかがでしょう。花というメディアを仲介して、ネガティブな思いを消化できるのはすごいことだと思います」。
「お花が枯れるのは、当たり前のこと。触れていると、生や死を感じます」。
Photos : Harumi Obama Text : Aika Kawada Edit : Yuko Aoki
Profile
平田春果Haruka Hirata
「BIGLOVERECORDS」の創業者・クリエイティブディレクター、セレクトショップGR8のPR。いけばな草月流師範。ALYXによる「Preparation」FW19で自身のいけばなが
特集された。