3月公開 !!! 映画『Dior & I 〜ディオールと私〜』!!!! | Die-co
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3月公開 !!! 映画『Dior & I 〜ディオールと私〜』!!!!

 

 

 

 

はい。2月も末になって参りましたね。いい加減寒いのにうんざりです。毛皮もトレンドのビッグシルエットのコートも着るのに飽きてしまいました。。。。来年の冬は出来るだけこんな場所に居なくて住むように、本気で今年は考えております。。。。

 

 

 

今日は皆様にお伝えしたい、間もなく公開される素晴らしいファッションムービーを御紹介させて下さいね。

 

タイトルは『Dior and I~ディオールと私~』。。。。。。

 

 

 

 

フランスが誇る世界一のメゾン、Christian Dior(クリスチャン ディオール)については、こちらのブログでも取材させて頂いておりますので、このメゾンが作り上げるフェミニンでラグジュアリーな世界は、読んで下さって いる方々には、きっとご理解頂いていると思います。

 

 

 

この作品はメゾン創立から65年以上を迎えた2012年、しかもHaute Cotureのアトリエという門外不出の聖域にカメラが入ったという伝説的とも言える作品で、Raf Simons(ラフ・シモンズ)がこの歴史的メゾンのクリエイティブ ディレクターに任命され、ファーストコレクションを行うまでのドキュメンタリー作品です。

 

 
ラフ・シモンズは1968 年、ベルギー、リンブルフ州、ネールペルトという自然に包まれたのどかな街に生まれます。1990年、同じベルギー出身のデザイナーWalter Van Beirendonck(ウォルター ヴァン ベイレンドンク)の元でインターンとして務め、その後ベルギーのヘンクにある専門学校で、インダストリアルデザインとファニチャーを学びます。

 

 

1995年にミラノコレクションでメンズウエアを発表し、1997年にはパリでもコレクションを発表しますが、2000年には会社を閉め研究の為に休暇を 取ります。その後ウィーン応用美術大学ファッション学科のヘッドや、様々な意欲的な美術展のキュレーション、ベルギーの企業と提携しながらのメンズウエア のクリエイション等を行います。2006年にはジル・サンダーのWomen’s、Men’sのクリエイティブディレクターに就任し、6年間数多くの名作を 生み出し続けました。

 

 

ジル・サンダーでの感動的なラストコレクションを発表したのが、2012年の2月、クリスチャン ディオールのクリエイティブディレクターに就任したのが同年の4月、初のHaute Cotureが発表されたのはその年の7月。。。。実質的な制作時間は8週間。。。。。もちろん、通常の場合Haute Cotureは年に2回の発表ですので、最低でも半年の時間の猶予はあります。。。。。

 

 

 

MEN’S ウエアのデザイナーとしての印象のほうが強く、しかも他に類を見ない程のミニマリスト。。。。そんなベルギー出身のデザイナーがクリスチャン ディオールのクリエイティブ ディレクターを務めるという事は、発表された当時世界を驚かせ、ディオール社のスタッフ達をも驚かせたのは映画の中でも見る事が出来ます。

 

 

 

 

 

物語はアヴェニュー モンテーニュのディーオール本社のサロン。ラフ・シモンズと彼の右腕ピーター・ミュリエーらがのアトリエのHaute Couture部門のスタッフと顔合わせするシーンからスタートします。キッフオフが宣言されると、8週間という異例のタイムスケジュールでコレクション を完成させる為に、全員が一丸となってトワル制作から進められます。

 

 

『ラフは既製服の人だから、切って張り合わせば服が出来ると思っている。。。でも、Haute Cotureはそうじゃない。。。』

 

 

ストレスがMAXになったコレクション直前のアトリエ、アトリエ・タイユール・プルミエのモニクの元にはラフから美しい花束が届きます。それに対して彼女は『ピーターが気を使ったのね。。。。』

 

 

日本の企業なら、こんな会社のイメージを悪くするような個人の主観的発言や、感情による言葉、多分バーコード頭の親父達出て来てカットしちゃうのでしょう が、そんな部分も生き生きと描かれているのがこの作品の素晴らしい所、図々しいですが!絶対に無理ですが!見ているうちアトリエでコレクションの作品の1 体でも自分が制作しているような、恍惚とした臨場感に誘われます。

 

 

 

 

 

 

あんまりお話しするとネタバレになりますので、内容に関してはそこそこに。。。。ここからは私の受けた印象を少し書きましょうね。まず、世界に誇るクリスチャン ディールという会社が一人一人の人間性や、アイデンティティーを大切にクリエイションが行われるという事。

 

 

 

制作するスケッチが決まると、それぞれのアトリエスタッフが好きか嫌いかで、どの作品を制作するかを決めます。好きならばこそ情熱を持って仕事に取り組めるというのがアトリエ プルミエール信念なのですが、これは絶対日本の企業にはあり得ない事。。。。

 

 

 

それぞれが自分の意見をしっかり語り、お互いに試し、試されより高みを目指して行く事、皆心配と不安を抱えながらも、作品は一つ一つ唯一無二の美しさを 放って行きます。難題が多いからこそ解決するには価値がある訳で、行った事にない場所だからこそ足を踏み入れるべきだと言う事。。。。。これはクリエイ ティブ ディレクターのラフ・シモンズにおいても同じ事で、マスコミ嫌いで今迄余り本心を見る事の無かった彼の、自然な姿を沢山見る事が出来た事も興味深かったで すね。。。

 

 

 

 

 

つい先日、ロダン美術館の中庭で2015 SS Haute Coture Collectionを見て来たばかりですが、これまで何度も私を感動させてくれた作品達が、こんなデリケードで泣き虫。実に人間らしく優しい人に、そし てそれを支え続ける、熟練した誇り高きアトリエスタッフ達に手がけられて、この世に生まれて来たんだなと思い返すと、もう一度最初からコレクションを見返 してみたいなと思いましたね。。。

 

 

 

 

 

ファッションに関わる人、特にファッションを学ぶ学生達は必須で す。自分がいかに怠惰で努力が足りない事を認識する事でしょうし、生温くファッションに関わっている人達に対して『ファッション舐めんじゃねぇ!!!!』 と代弁してもらったようで、試写室を出る頃には清々しい気分になりましたね。。。。きっと、そう感じるのは私だけじゃ無い筈。。。。。。

 

 

 

 

 

ちなみにパリ、アヴェニュー モンテーニュの本社Haute Cotureのアトリエには、現在もムッシュの幽霊がうろうろしているそうです。アトリエスタッフ達はそんな創業者の目線を気にしながら、今日も毎日素晴らしい作品の制作に取り組んでいるそうですよ。。。。

 

 

 

 

 

映画『Dior & I ~ディオールと私~』

2015 3月 14日(土) Bunkamura ル・シネマにて公開。その後全国順次公開。
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stylist designer artdirector

雑誌・TV・映画・舞台等、スタイリングからディレクションまで幅広く活躍中。著書『ダイコ★のブランドパスポート』が発売中

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