古市憲寿×田根剛が語る現代建築。日本に今、必要とされているものとは? | Numero TOKYO - Part 7
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古市憲寿×田根剛が語る現代建築。日本に今、必要とされているものとは?

古市憲寿×田根剛
古市憲寿×田根剛
イッセイ・ミヤケの大ファン

F「田根さんにフランク・ゲーリー展をやってもらおうっていうのは、どういう経緯で決まったんですか?」

 
T「直接その真意は伺ったことはないのですが、21_21のディレクターでありデザイナーでもある三宅一生さんに声をかけていただいて」

F「今日の服もイッセイ・ミヤケですよね」

T「大ファンです」

F「もともと好きだったんですか?」

T「学生の頃から好きで、でも買えなかったので、社会人になって最初の初任給で買ったのがイッセイ・ミヤケの服でした。そのくらい好きですね」

F「イッセイ・ミヤケの服って柔らかくて軽いんですよね」

T「着ていて楽です。肌の上にもう一枚皮膚がある感じですね」

F「よく旅をする人は、丸めてもシワにならないと言いますね。それで、三宅一生さんから声がかかって?」

T「あるとき、秘書の方から三宅がお会いしたいとメールをいただきまして。ちょっとドキっとしました」

F「いきなり『会いたい』ですか。要件込みだったんですか?」

T「いや全く。帰国される日程をお伝えくださいという」

F「で、会いに行ったんですか」

T「そうですね。ドキドキしながら。憧れの方にお会いするので」

F「それでこれをやってくれないかと。普通はイッセイ・ミヤケミュージアムを作って欲しいとか、イッセイの仕事を頼まれるかと思いますよね。そうかと思いきや全然違う」

T「あわよくばとは思っていました(笑)」

古市憲寿(ふるいち・のりとし)

1985年東京都生まれ。社会学者。若者の生態を的確に描出し、クールに擁護した著書『絶望の国の幸福な若者たち』(講談社)などで注目される。最新刊の『保育園義務教育化』(小学館)では、女性が置かれた理不尽な状況を描き、その解決策を示す。

田根剛(たね・つよし)

1979年東京生まれ。建築家。2006年よりDGT.(DORELL.GHOTMEH.TANE / ARCHITECTS)をパリに設立。 現在『エストニア国立博物館』(2016年秋完成)をはじめ、フランス、スイス、レバノン、日本でプロジェクトが進行中。2012年に新国立競技場基本構想国際デザイン競技で「古墳スタジアム」がファイナリストに選ばれ国際的な注目を集めた。フランス文化庁新進建築家賞、ミラノ・デザイン・アワード2部門受賞など受賞多数。2012年よりコロンビア大 学GSAPPで教鞭をとる。21_21 DESIGN SIGHT企画展「建築家 フランク・ゲーリー展 “I Have an Idea”」展覧会ディレクター。www.dgtarchitects.com

Photo:Yuji Namba Text:Cosmos Hoshima Edit:Yuko Fukui

 

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