福士蒼汰のいまの気持ち「続けているうちに“欲”が出てきたんだと思います」 | Numero TOKYO - Part 3
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福士蒼汰のいまの気持ち「続けているうちに“欲”が出てきたんだと思います」

Numero TOKYO 79号 きっかけは“コレ”でした vol.52 米倉涼子
Numero TOKYO 79号 きっかけは“コレ”でした vol.52 米倉涼子
──そして、今までは学生役が多かったですが、今回の葵は社会人です。また、今までとはひと味違う福士さんが見られそうですね。 「宇宙人はやりましたけど、ごく普通の社会人は初めてです(笑)。学生のラブストーリーは9割恋愛で成り立つかもしれないですが、社会人となると、そうはいかないですし。恋愛以外に自分がやらなければならないことや、社会的責任を考えたり、相手や周りの気持ちを考えるようになって、勢いだけでは行動できなくなったり。僕もこれからは社会人役が多くなっていくと思うので、今回、新しい発見があるのではないかと楽しみにしています」
──ご自身に会社員の経験はないですが、自分が“社会人になったんだな”って思ったきっかけはありますか? 「高校を卒業したときです。高2からこの世界に入ったんですが、当時は仕事をしながら学校にも行っていたので、やはり学生気分がありました。でも、卒業して仕事だけになった瞬間『ああ、もう自分にはこれしかないんだ』という気持ちになりました」
──ある種の覚悟が決まりますよね。それからは仕事に対する姿勢にも変化がありましたか? 「『仮面ライダーフォーゼ』の最中に卒業したのですが、そこは意外とサラッと切り替えられました(笑)。でも『もう学生という立場に頼ってはいられない、10代だけど社会人なんだ』とは思いましたし、自分で役者をやると決めたからには、やり通そうとも思っていました。結構頑固な面があるので、一度やると決めたことはちゃんとやり抜きたいんです。だから、大学には行かず、この仕事一本でやっていこうと決めたときも迷わなかった。ファミレスのメニューは、すごく迷うんですけど(笑)。自分の人生はスパッと決められたし、今も後悔はしてないです」
──それは、俳優という仕事にやりがいを感じたからかもしれないですね。 「そうですね。楽しかったし、毎日が充実していました。先のことは全然見えていなかったですが、続けているうちに“欲”が出てきたんだと思います。周りにはお芝居がうまい人がたくさんいらっしゃいますし、自分もそこに追いつきたい、もっと上にいきたいと思うようになってきた。その気持ちは今でも変わらないです。今回、月9初主演という大役をいただきましたが、プレッシャーや不安はほとんど感じなかったんです。今まで少しずつ積み上げてきた経験を全部取っ払って、真っさらな気持ちで挑戦することで、何かを得られたらと思っています」
Photo:Gen Saito Hair & Makeup:Koichi Takahashi Styling:Yoshiaki Komatsu Interview & Text:Eriko Takahashi Edit:Saori Asaka

福士蒼汰(ふくし・そうた)

1993年生まれ、東京都出身。2011年『仮面ライダーフォーゼ』でドラマ、映画初主演。13年NHK連続テレビ小説『あまちゃん』で注目を集める。ドラマ『きょうは会社休みます。』、映画『ストロボ・エッジ』などで、幅広い年代の女性に支持される。放送中のフジテレビ系ドラマ『恋仲』(毎週月曜21時〜)では主演を務める。映画『図書館戦争 THE LAST MISSION』が10月10日公開予定。

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