又吉直樹が受賞前に語った『火花』創作秘話「小説もお笑いも共通する部分がある」 | Numero TOKYO
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又吉直樹が受賞前に語った『火花』創作秘話「小説もお笑いも共通する部分がある」

自身初となる小説『火花』が、第153回芥川龍之介賞を受賞した又吉直樹。売れない芸人・徳永と師として仰ぐべき先輩・神谷。笑いについて議論しながら、それぞれの道を歩む魂の交流を描いた本作は、「自伝」ではなく自伝的要素を含んだ完全なる「創作」であり、エンターテイメントの要素をもちながら、純文学ファンをも唸らせた傑作だ。その創作エピソードと、独特の“お笑い哲学”に迫った。(Numéro TOKYO 2015年6月号掲載
──『火花』は、初の小説とは思えないほど構成力のある作品でした。 ありがとうございます。プロットなしで書き始めたんですが、キレイにまとまりすぎかなと思うくらい自然に、最初と最後のシーンが繋がる構成に仕上がっていました。
──お笑い芸人が主人公ということで、私小説的に読まれることは想定されましたか? 主人公と年齢も芸歴も一緒で、当時の状況や悩みも僕と近いから、そう思われても仕方ないんですけど、同世代の芸人なら、みんな同じように抱えていたことでもあるんです。

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