石原さとみのターニングポイント。かつてショックを受けたひと言とは? | Numero TOKYO - Part 3
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石原さとみのターニングポイント。かつてショックを受けたひと言とは?

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──近年は、舞台でもコンスタントにご活躍ですね。

「11月に出演した『ピグマリオン』は『マイ・フェア・レディ』の原作にもなっている作品なんですが、ここまで楽しい舞台は初めてだったかもしれません。演出の宮田慶子さんが本当に素晴らしい方で! サバサバしているのに、可愛いものが好きだったり、すごく女性的なんです。技術的なことも的確にアドバイスしてくださいますし、言葉のチョイスがすごくお上手で、伝わりやすいなあって。とてもためになるので、宮田さんがおっしゃったことはすべてメモっていました。舞台は稽古期間がある分、鍛えられます」

──では今まで出演された舞台で、これで自分が変わったという作品はありましたか。

「中でも、つかこうへいさん作・演出の『幕末純情伝』では飛び切り鍛えられた気がします。“口立て稽古”と呼ばれる、演出家が言った台詞をオウム返しする方法があるんですが、瞬発力と記憶力、柔軟性の面で、相当勉強になりました。それは今、ものすごく役立っているなぁと、舞台をやるたびに思います」

──俳優さんに触発されることはありますか。

「共演した先輩に「さとみは悪い環境のときほど力を発揮する」と言われて、ハッとしました。現場では天候や進行の問題など、いろいろなハプニングが起こるもの。私、結構周りの雰囲気などに気がついてしまうほうなので、いろんなことに気持ちがいってしまいがちなんです。でも雑念を吹っ切ろうとしている芝居のほうがグッとくる、と言われて」

──逆境に強いタイプなんですね。

「振り返ってみると、確かにその通りなんです。最近だと『ピグマリオン』の上演中に地震があったんですが、動揺するというより、反対にすごく集中しました。ああ、こういうことか!と。この一言をいただいて、たとえ状況が良くなくても、私にとってのチャンスだとポジティブに捉えられるようになりました。だからこの先も、どんなときでも頑張れるって思うんです」

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