usagi bon ごはん vol.167 うずみ豆腐 | Numero TOKYO
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usagi bon ごはん vol.167 うずみ豆腐

アーティスト河原シンスケがプロデュースする「usagi」監修の、レストラン「Univers S.」シェフ今平慎太郎の料理をわが家に。旬の食材や一皿にまつわるエッセイとともに送る、五感で楽しむビューティフードの秘伝レシピ連載「usagi bon ごはん」。第167回は、うずみ豆腐。

うずみ豆腐

ご飯にうるち米を半分加えても美味しいし、海苔はもちろん、こんがり素焼きしたきのこや、秋の山菜をトッピングしたりして楽しんでください。

【材料】2人分
豆腐 1/2丁
精進出汁 400ml ※作り方はこちらを参照
白味噌 80g
ご飯 100g
溶き辛子 少々

【作り方】
1. 豆腐は角切りにする。
2. 鍋に精進出汁と白味噌を溶き入れ、20分ほど極弱火でことこと煮込む。
3. 2に豆腐を入れて温める。
4. お椀に3の豆腐を入れ、その上にご飯を盛り、3の汁を流し、上からトロッとした水溶き辛子をかける。

美味しい工夫

日本も格差社会になって、それでも世界各地での戦争真っ只中の土地や貧困の生活を強いられている人々と比べれば、幸せではないかと思わずにいられない。

いつの時代もなくならない、そんな日々の食べ物にも困る生活を送ってきた時代や土地の人々。江戸時代、贅沢が禁止された倹約時代、それは政治によってではあっても、既に国民は大変苦しい生活を送っていた事だろう。

そんな時代、庶民も色々と知恵を働かせた生活の中から生まれたのが「うずみ」で、具をご飯の下に埋めて見つからないようにこっそり工夫して食べていたらしい。

米が大切だから米を下に隠して野菜などを上に乗せていたという説もある。いまでは、それが清楚で簡素な美味しい一品のうずみ豆腐となっている。

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Art Work & Text:Shinsuke Kawahara Photo & Food Direction:Shintaro Imahira Edit:Chiho Inoue

Profile

河原シンスケShinsuke Kawahara 80年代初頭よりパリを拠点に活動するアーティスト/クリエイティブディレクター。エルメス、ルイ・ヴィトンやバカラをはじめ、数々のブランドや雑誌とのコラボレーションでも知られている。(Photo: Keiichi Nitta)
今平慎太郎Shintaro Imahira 1974年、北海道出身。旭川、札幌のホテルで修行を積み、2014年札幌国際芸術祭のガラディナーで河原シンスケと初コラボレーション。17年の「usagi tokyo」立ち上げのため、上京しシェフに就任。19年2月札幌にレストラン「Univers S.(ユニヴェール エス)」をオープン。 Instagram/@univers.s.2019(Photo: Ayako Masunaga)

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