POWインタビュー「5人集まって作り出すエナジーが僕たちの魅力」
2023年10月にデビューした韓国発5人組グループ「POW」。1st EP『Favorite』は洗練された多彩なサウンドが話題を呼んだ。デビューからわずか1ヶ月半後に音楽イベントで初来日するとたちまちK-POPファンの心を掴み、2024年3月には初の日本単独公演を成功させた。これからの活動にも注目が集まる彼らにインタビュー。
ステージの上で発揮するPOWらしい魅力とは?
──まず、皆さんのグループ内での役割を教えてください。
JUNGBIN「僕はPOWの計画担当です。僕はメンバーの中で計画を立てるのが一番上手です」
YORCH「POWの長男で、タイから来たYORCHです」
HONG「POWで愛嬌を担当しています。末っ子なので皆さんに愛嬌を振り撒くHONGです」
DONGYEON「僕はパフォーマンスの中心を保つ役割をしているんですけど、おやじギャグも担当しています。チョコをちょこっと、イルカはいるか、トイレ行っといれ、とかですね(笑)」
HYUNBIN「僕はムードメーカーです。いたずらっ子ではあるんですけど、みんな僕が話すとよく笑ってくれます」
(すべて日本語)
──POWのグループとしての魅力は?
JUNGBIN「POWはみんながそれぞれ違う魅力と性格を持っているのですが、その5人が集まって作るエナジーが魅力だと思います。そして、舞台の上が一番輝いていると思います」
YORCH「僕もPOWはやっぱりエナジーが一番魅力的で、明るい力があると思います」
HONG「僕もYORCH兄さんと同じ考えで、舞台上でファンの皆さんとそのエナジーを共有できるところが魅力的だと思います」
DONGYEON「5人が集まった時のシナジーが、ものすごいチームだと思います。少人数のケミももちろん良いのですが、全員が集まったときに、POWらしい魅力が出て楽しいグループだと思います」
HYUNBIN「メンバーたちと一緒にいるとき、家族みたいな雰囲気になるのですが、ファンの皆さんとも家族みたいな雰囲気で過ごせるところが、僕たちの魅力だと思います」
──皆さんが初めて会ったときのことを教えていただけますか? 隣にいるメンバーの第一印象は?
JUNGBIN「YORCH兄さんは、純粋で面倒見の良い性格です。いつも気を遣ってくれて、自分たちのことをよく考えてくれるお兄さんです」
YORCH「HONGさんに最初に会ったとき、本当に子供のようで愛嬌があって可愛かったです。僕がポケモンカードを買ってあげたこともあります(笑)」
──ちなみにHONGさんはどのポケモンがお好きなんですか?
HONG「ピカチュウが好きです(笑)。最初にDONGYEON兄さんに会ったときは、人見知りで仲良くできるか心配な部分が多かったのですが、知れば知るほどギャップを持っている人で、いつもは口数が少ないんですけれど、違うところでは人に配慮ができるお兄さんです」
DONGYEON「HYUNBINさんに最初に会った日は雨が降っていたんですけど、第一印象は雨に濡れている子犬みたいに感じました。HYUNBINさんはいつも些細な冗談を言う人なんですけど、それが全然気に障らなくて、いつも僕たちを笑わせてくれます」
HYUNBIN「JUNGBINさんの第一印象は、人懐こいという印象です。知り合った後もその印象は変わらず、同じような性格を維持していますね。外見的には食パンのような顔をしているなと思った記憶があります(笑)」
──だそうですが、JUNGBINさん、今それを聞いてどう思いますか?
JUNGBIN「ありがとうございます(日本語)」
HYUNBIN「食パン、僕は可愛いと思います。可愛いお喋り屋さんだね(日本語)」
JUNGBIN「はいはい、ありがとうございます!(日本語)」
──皆さんがこれまでにどのような音楽を聴いてきたのか気になります。好きなアーティストやロールモデルにしている先輩はいますか?
JUNGBIN「僕はBTSのJUNG KOOK先輩とIU先輩がロールモデルです。すでにトップレベルにいらっしゃる先輩たちですが、常にチャレンジをする努力的な姿がかっこいいと思ったからです。僕も先輩たちみたいに、これからも挑戦と努力を惜しまずに、成長し続けるアーティストになりたいと思っています」
YORCH「僕のロールモデルはシンガーソングライターのkeshiさんとgeorge(죠지)さんです。お二人の音楽を聴きながら、僕も自ら作詞をするようになりました」
HONG「僕はBTSのJ-HOPE先輩がロールモデルです。練習生のときからJ-HOPE先輩のダンスをいつも真似していて、いつか先輩のようにかっこいいアーティストになりたいと思っています」
DONGYEON「僕もBTSのすべてのメンバーの方がロールモデルなのですが、そのなかでもJUNG KOOK先輩を挙げさせていただきます。BTS先輩がきっかけでアーティストを夢見るようになりましたが、ダンスの振り付けを練習をするときにも、JUNG KOOK先輩の振り付けを見ながら練習をしていました」
HYUNBIN「僕のロールモデルはBIGBANGのSOL先輩です。SOL先輩の独特な声がすごく魅力的で、またステージ上でのパフォーマンスにも憧れて、ロールモデルになりました」
初めましての挨拶代わりに選んだ日本の曲
──2023年11月にはライブイベント「Neighbors Con」で初来日されましたが、そのときMCでの皆さんの日本語があまりにも流暢で、会場からはどよめきが起こるほどでした。
DONGYEON「舞台の上では緊張していたので、正直そこまでの反応はわかりませんでした(笑)」
──日本語はどのように勉強されているのかお聞きしてもよいでしょうか?
DONGYEON「もともと幼い頃からアニメを通して日本語を聞いていたので、ちょっと慣れていたのはありました。まだ未熟ですが、練習生のときから本格的に勉強するようになりました」
──どんな日本のアニメを見ていたのですか?
DONGYEON「やっぱり『君の名は』が一番好きです(日本語)」
──そのときのライブでは、Official髭男dismの『Pretender』をカバーされていましたよね。本当に聴き入ってしまいました。
JUNGBIN「僕たち5人全員がボーカルポジションを担当しているので、やはりそれぞれの魅力的な部分があると思います」
──『Pretender』を選んだ理由はなぜですか。
HYUNBIN「Official髭男dismは日本で多彩な年齢層に知られていますし、この曲の歌詞には『グッバイ』という言葉が出てくるのですが、僕たちはグッバイじゃなくて初めまして、『アンニョン』という感じで近づきたくてこの曲を選びました」
──素敵なストーリーですね。日本の音楽もよく聴かれますか?
JUNGBIN「音楽を始めたときから、日本の音楽はよく聴いています。特に優里さんの曲が好きです。あとは平井堅さんも聴きます。すごいボーカリストです!(最後だけ日本語)」
HONG「米津玄師さんの音楽をよく聴きます」
DONGYEON「あいみょんさんの『愛を伝えたいだとか』が好きです」
──「Neighbors Con」に出演されて、手応えはありましたか?
DONGYEON「日本のファンの方が増えたというフィードバックをもらいました。ファンの方たちとお会いする機会に日本の方も目に見えるようになって、感謝していますし、ほっとしました。これからも努力していきます」
──パフォーマンスで一番大事にしていることは何ですか?
DONGYEON「最初は、ダンスをする際にどの振り付けかわかるようにクオリティを高めることが重要だと思っていたのですが、今は踊るときはナチュラルな感じが一番重要で、それがダンスの実力に繋がると思います」
HONG「ダンスをするときにカウントの区切りが一番重要だと思っていて、5人そのダンスを合わせることを大切にしています」
──POWの楽曲についても教えてください。昨年リリースした1st EP『Favorite』の収録曲についてご紹介お願いします。
JUNGBIN「『Favorite』は、プレデビューのときに披露した曲です。ファンの方たちに一番最初にお見せした曲なので、POWの色を最も表せるような曲だと思います」
HYUNBIN「二曲目の『Dazzling’』はPOWのデビュー曲で、メンバーそれぞれの異なるボーカルの魅力を感じられると思います。また、ファンの方たちも一緒に簡単に歌うことができると思います」
HONG「『Amazing』という曲は、POWのパフォーマンスを一番よくお見せできる曲で、他の3曲とは違うパワフルな魅力を感じられると思います」
YORCH「『Slow Dancing』という曲は、寒い冬に暖かさを感じられる曲です。僕とJUNGBINさんが一緒に作詞に参加した曲なので、また意味があると思います」
──YORCHさんとHONGさんは、デビュー前にニューヨークファッションウィークに出席されていましたが、実際に行ってみていかがでしたか。
YORCH「以前、自分一人でファッションのイベントに参加したことはありましたが、今回POWのメンバーとして行ったのは初めてでした。HONGさんと一緒だったのですごく心強く、こういったイベントに招待していただいて感謝をしています」
HONG「初めて行ったイベントだったので、ちょっと緊張していましたが、そこでかっこいいアーティストさんたちやショーも見ることができて、自分にとってはすごく良い経験になったと思います。これからもそういう機会を得られるように成長していきたいと思います」
──メンバーの中で一番おしゃれだと思う人は誰ですか?
HYUNBIN「僕はDONGYEONさんだと思います。普段、練習をするとき他のみんなは割とナチュラルな格好で来るのですが、DONGYEONさんはビジュアル的にも緩みがない姿でやって来るので」
JUNGBIN「僕はHONGさんがおしゃれだと思います。普段からファッションに興味があるというのはわかっていたんですけれど、雑誌の撮影などでもプロフェッショナルな姿を見せてくれます。また、多彩なアイテムを日頃から購入するタイプで、スタイリング的にも追求する方向性が明確な人だと思います。シンプルな服に靴で色のアクセントを入れたり、アイテム使いが上手です」
──YORCHさんにお聞きします。2023年10月にはタイの音楽イベントで公演をされました。母国でPOWとしてステージに立って、どんな気持ちでしたか?
YORCH「そのような大きな舞台で公演したの初めてだったので緊張が多かったのですが、いざ舞台に上がると、幸せと楽しさでいっぱいになりました。そう言った意味では、タイで舞台に立てたことに感謝しています」
ファンと一緒に曲を作ってみたい!
──これからの活動で挑戦してみたいことを教えてください。
DONGYEON「ファンの皆さんと一緒に曲を作ってみたいです。例えば、ファンの方たちが伝えてくれるメッセージを歌詞に入れるなどして、曲作りに挑戦してみたいです」
HYUNBIN「ひとつのジャルに絞らずに、ファッション、テレビ、雑誌などいろいろな分野で挑戦をしてみたいと思っています」
JUNGBIN「POWには『CREATING CULTURE EVERYDAY』というスローガンがあるのですが、そのスローガンのようにいろいろなジャンルで挑戦できたらと思います」
──ファンの方からもらってうれしかった言葉はありますか?
DONGYEON「ファンの方たちから、『POWのおかげで頑張れる』というメッセージをいただいたことがあったのですが、自分が誰かが頑張れる理由になれると思ったら、これからも努力をして影響を与えられる人になりたいと思います」
──今回の来日で、やりたいこと、行きたい場所、食べたいものなどありますか?
DONGYEON「僕はお寿司が大好きなのですが、それに負けないくらいラーメンも好きで(笑)。前回Neighbors Conのときにお寿司は食べる機会があったので、今回時間があれば本場のラーメンにも挑戦をしてみたいと思います。特に豚骨ラーメンが好きです」
HONG「僕はSHIBUYA SKYに行ってみたいです。偶然SNSで動画を見たのですが、最初はCGなのかと思うぐらいでした。必ず行ってみたいと思います」
──最後に、日本のPOWER(ファンの名称)に一言お願いします!
JUNGBIN「POWというグループはまだ成功していない原石のような存在です。POWとPOWERの皆さんで一緒に良いチームを作っていきたいと思います」
YORCH「いつも僕たちを応援してくださり、とても感謝をしています。POWERの皆さん、これからもそばにいてください」
HONG「僕たちPOWはこれからも一生懸命頑張っていきますので、ぜひその姿を見届けてください」
DONGYEON「POWというグループを見てくださり、愛を送ってくださり、ありがとうございます。これからもたくさん会えるように努力していきます」
HYUNBIN「日本のPOWの皆さん、これからも頑張っていきますので、応援をよろしくお願いいたします」
Interview & Text: Yukiko Shinto