脱・ストレス宣言! 心身をととのえるストレスコントロール術
今私たちが手に入れたいのは、ストレスに対するレジリエンス!
ストレスからしなやかに回復するためのサプリメントや日常生活での心がけ、
メンテナンスに利用したいクリニックやリラックス法をチェック。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』12月号掲載)
1.Stress Profiling
クリニックでストレスを“見える化”&レジリエンスUP
松村浩道先生が院長を務めるクリニック。当院独自の「ストレスプロファイリング」は、我こそはストレスフル!という人こそ要チェック。医師のカウンセリングのもと、心拍変動率や筋緊張などを計測し、その人のストレス反応の特徴を“見える化”。それをベースに、次世代ストレスマネジメントとして注目される「バイオフィードバック法」などのレジリエンス療法や、「血液オゾン療法」などを用いて、ストレスに負けない心身へと導く提案をしてくれる。自分に合った呼吸の“秒数”まで数値化されるので、ストレスマネジメントやメンタルコントロールが命題となるアスリートやビジネスマンがパフォーマンス向上のために訪れているそう。
ストレスプロファイリング
まずは己を知ることから。この検査では医療機器を装着し、心拍数、血圧、呼吸数、皮膚温、筋緊張、脳波などをモニタリング。最新コンピュータ技術を用いて、ストレス下における心身の変化を数値にして「見える化」。ストレスからのリカバリーが早いか遅いか、ストレス反応がどこに出やすいかなどが分かり、この検査結果をベースにバイオフィードバッグなどのレジリエンス療法が行われる。¥20,400~。
バイオフィードバック法
ストレスプロファイリングで「見える化」したデータをもとに、センサーを装着した状態でコンピュータ上でゲームをしたり、映像を見たりしながら、自分の心拍変動をリアルタイムに確認することで、呼吸法などを用いて自分でコントロールできるよう身体感覚として学習させるトレーニング方法。ストレス耐性アップやメンタルの強化、運動能力の向上、記憶力アップなどにも有効とされる。¥6,100~。
オゾン療法(点滴)
活性酸素に対抗するなら、体内に抗酸化酵素を増やすことが近道! 血液オゾン療法は、医療用オゾンを用いて適度な酸化ストレスを与えることで、抗酸化酵素を増加させる点滴療法。ストレスにより体内に活性酸素が増えると、疲労や老化の原因に。ストレスフルな生活で身体がだるい重いという人にはもちろん、血行促進や免疫機能の向上、慢性的な疲労解消や活力アップのために行う人も多い。¥20,400~。
鎌倉元氣クリニック
高濃度ビタミンC点滴をはじめとする点滴療法を主体としながら、プロバイオティクス療法や身体の歪みを整える楽健術整体など、統合医療的なアプローチでその人に応じた『オーダーメイド治療』を提案。エステサロン、ジム施設も併設(一部会員制)。
神奈川県鎌倉市小町2-12-30 BMビル3F
TEL/0467-24-1045 完全予約制 https://kg-clinic.com/
2.Nutrition
ストレスフルな生活を快適にする栄養素とは?
「ストレスによって生じた活性酸素を減少させるには、ビタミンCの摂取が効果的。トリプトファンを含む食品もストレスフルな現代人におすすめです。食べ物から摂取したトリプトファンは、日中はセロトニンに変化し、夜になると睡眠を促すメラトニンに変化。“幸せホルモン”とも称されるセロトニンには、ストレスを制御する働きがあると言われています。トリプトファンは、豆腐・納豆・味噌・しょうゆなどの大豆製品、動物性の肉類・魚介類などに多く含まれます」(松村院長)。
ストレスに対処するとして知られる栄養素としては、アダプトゲンやGABA、L-カルニチンなども。
GABA
ストレスを和らげ、興奮した神経を落ち着かせる作用があるGABA。デスクワークなどによる疲労感にも◎。
ビタミンC
体内の様々な働きに関わる栄養素として知られるビタミンC。体内吸収率にこだわる人気の「Lypo-C」は、手軽に摂取できる液状サプリメント。独自のリポソーム化技術により、高濃度のビタミンCを効率的に体内へデリバリー。朝に摂取して体内に高濃度のビタミンCを留めて、日中体調管理にも。
トリプトファン
気分や感情をコントロールして心の安定を保つ脳内ホルモン、セロトニンを増やしてくれるトリプトファン。ソイプロテインで、トリプトファンを手軽に日常的に摂取して。根菜類のスーパーフードを中心に、アダプトゲンを含むマカやクコの実など、ナチュラル志向で作られたソイプロテインパウダー。
アダプトゲン
インド伝承医学や漢方で古くから用いられるアダプトゲン。コルチゾールの分泌過剰を調整する作用があるとされ、ストレス生活の心強いサポーターに。こちらのヴィーガン処方のサプリメントは、アダプトゲンに加えて肌荒れの抗炎症・鎮静作用でおなじみのシカもプラス。ストレスによる肌トラブルが気になる人にも。
3.De-stress Retreat
行くだけでストレス解放!“ととのう”アドレスへ
CLAYD SPA AOYAMA
クレイでおなじみの『クレイド』が、昨夏オープンしたスパ。カリフォルニア発祥のエサレンをベースにしたトリートメントは、ほかのどのマッサージとも違う波のようなリズムで優しい圧をかけていく手法が特徴。さらにマイナス帯電したクレイによるパックで、プラス帯電した老廃物や重金属などを毛穴の奥からデトックス。ぐっすり眠れた、まるで旅するようだった――などさまざまな体感が得られるユニークな施術で、体内の乱れた電気バランスも整えられ、心身ともにストレスを忘れてすっきりクリアになる感覚が味わえる。
パーソナル・サウナ KUU
サウナの利点は、温冷の刺激で自律神経が繰り返しスイッチングされ整うこと。クリーンな個室で手ぶらで“サ活”ができるここは、信楽焼の水風呂や80~90℃のフィンランドサウナ、アロマを楽しめるロウリュとこだわり満点。
発酵温浴 nifu
自然の発酵熱のみを利用した酵素風呂は、ヒノキの葉やヒノキパウダーに米ぬかを混ぜて発酵。体感40℃前後でも約15分で大量の汗が流れ、内臓からポカポカ温まったような驚きの全身感覚が! 免疫アップ目的で通う人も。
4.Mind & Physical Fitness
日常生活に取り入れたい呼吸法と“180公式”運動
「先述のとおり、呼吸は無意識に行われるものですが、意識的にゆっくりすることもでき、深い呼吸はストレス状態を落ち着かせる効果があります。呼吸を意識することは『今この瞬間』に目を向けるというマインドフルネスにもつながります。瞑想もおすすめです。運動はストレス抵抗性を増大させ、メンタルヘルスにもいい影響を与えます。右記の心拍数を目安に、週3回程度、約20~30分の中等度の有酸素運動を行うといいでしょう。設定した数値範囲を出るとアラームで知らせてくれるハートレートモニター(心拍計)などがあると簡単に管理できます。入浴は、リラックスするなら37~40℃、免疫力や抗ストレス作用を高めるなら40~42℃。もちろん十分な睡眠も大切です」(松村院長)
運動
〈170-年齢〉~〈180-年齢〉の範囲内で心拍数を維持しながら、ランニングなどの有酸素運動を。P・マフェトン博士が提唱する「180公式」に基づいたもので、脂肪燃焼にも◎
呼吸法
まず体内の空気を全部出すように吐ききり大きく吸い込む。あとは自然に任せて鼻から吸って鼻から吐く呼吸を。仕事の合間やストレスを感じた瞬間に行って、呼吸を意識するクセづけを!
瞑想などのお供に。フランキンセンスやサンダルウッドなど感情を落ち着かせる精油配合のミストとロールオン。
Illustration : Yuri Ichimura Edit & Text : Naho Sasaki