パン野ゆりのぶらりパン歩き 有名店で腕を磨いた実力派! 店主の“好き”が詰まった「たむらパン」@門前仲町 | Numero TOKYO
Life / Bakery Hopping

パン野ゆりのぶらりパン歩き 有名店で腕を磨いた実力派! 店主の“好き”が詰まった「たむらパン」@門前仲町

おいしいパンを求めて世界中どこまでも! パン愛にあふれたモデル山野ゆり改め“パン野ゆり”が、話題の新店から知る人ぞ知る逸品まで、津々浦々パンの世界を独自の視点でお届け。今回は、2022年6月にオープンした「たむらパン」にお邪魔しました!

こんにちは! 食欲の秋。パンの秋。パンのゆり。

今回は……個人的に今1番気になっているパン屋さん♡門前仲町にある「たむらパン」さんへGOですよ。

門前仲町から歩いて数分。住宅街の中に突如出現するこちらのお店……一見パン屋さんとわからない外観ですが、ここが紛れもなくたむらパン♡

朝は7時30分〜というご近所様には嬉しいオープン時間。取材させて頂いた日も朝から出勤前の方や犬の散歩途中の方など……次から次へとお客様が来店していました。

(地元の方から愛されているパン屋さんだなぁ。)と勝手にほっこり。にっこり。

田村裕二さんと田村真紀子さんのご夫婦が営むたむらパン。

無骨で可愛いパンたちの他にもココソコアソコに気になるアイテムが……

真紀子さん「自分たちの好きな物を家から集めてお店にした感じです。食器も家具も、買った物がないんです。だからここ、居心地が家です(笑)」

田村さんご夫婦のお家から持ってきたテーブルに椅子。お気に入りのDVDや好きなぬいぐるみなどもディスプレイ。パン以外にも目移り目移り。

そしてパンの陳列棚の向かい側の壁はギャラリー的スペース。

真紀子さん「自分たちの好きなアーティストさんの作品を展示しているんです。今月は80才のおじいちゃんのワイヤー作品です。あ、コラボしているパンもありますよ!」

この作品が……!

これ!

すごい!本当だ!キースヘリングみたい!

月に一度はギャラリーの作品がチェンジ。
さらに作品ごとにインスパイアされたパンもお目見え。アートをテーマにしてパンを焼くって新しいしとても面白いなぁ。

※お酒と相性抜群な塩系パンたちも色々と

真紀子さん「元々普通のパン屋さんをやるつもりは一切なくて。だからアートもそうですけれど、うちはお酒も飲めるんです。最近は朝にお客さんが多くいらっしゃるので今はやってないのですが、普段は朝から飲めますよ。笑」

お酒のメニューはビール、レモンサワー、ハイボール、ワイン。

えー!朝から飲みたかった……笑

パンは売り切り次第終了となるのですが、夕方からは真紀子さんが腕を振るうお料理もオーダー可能。(売り切れてしまうパンですが、パン飲み用には盛り合わせがあるみたい♡)

「パンを焼くご主人」と「料理を振る舞う奥様」このご夫婦の空気感や会話の間の取り方、流れ作業でパンを受け渡しするタイミングとか、並んだ時の身長差とか……なんだか何もかもがベストバランスだし、お二人がここにいることで「たむらパン」は幸せな空間に仕上がっている。

2人のパン食べてみたい‼︎

早速パンを選んでいくぞ。

パンの種類は全部で20〜30種類。無骨でマットな仕上がりのパンたちは朝イチで全て出揃うので午前中に行くのがマスト♡

食パンやバゲットなどのリーンなパンの他に、クロワッサンやメロンパン、サンドイッチ、甘い系も塩っぱい系もバランス良く並びます。

食パンが人気とのことでサンドイッチをチョイスしてみました。具材も数種類あって組み合わせによって色々ありますね。

鶏ハム。タマゴ。バナナピーナッツ。野菜。

私絶対タマゴ食べたい!食パンのしっとりした柔らかさとフワッとした弾力が持った時の指の感触でわかるぞ‥これは美味しいやつだ‥‼︎

その予感は見事的中。このサンドイッチ、めっちゃめっちゃ美味しい。ドストレートなタマゴサンド、プレーンなのに美味しい。最強。

まずはパンが美味しい(優しい)。甘すぎないんですよ、でも、パンだけ食べると優しい甘さ。サンドイッチにぴったりな毎日食べても飽きない甘さというか。クラムは目が詰まっているのにフワッと軽くてしっとり。ヨーグルトを入れていると仰ってい
たけれど、少し独特な食感。

食パン人気……頷ける!

そして個人的に大好きだったのが栗のクリームパン。こちらは店主の裕二さんこだわりのクリームパンで、リッチなブリオッシュ生地でクリームを包んでいるのですが‥このブリオッシュ生地がとーーおおっても美味しい!

サクッと歯切れが良いのにしっとり繊細なパン生地は口の中で溶けていくよう♡もったりとした栗のカスタードクリームも濃厚で贅沢です。

大人気のクロワッサンは午前中には売り切れてしまうとか。これね、某マツコの知らない世界で見て食べてみたかったんですよ。

まずビジュアルは高さがあるけどやや小さめ?焼き色はしっかりしています。

一口食べるとこちらも歯切れの良さと軽さが際立ちます。「おお!」発酵バターが鼻に抜けて心地よい……「おぉぉぉ……!」

「お」の二段活用。

※サクサクっと食べ進めてしまいいつものクロワッサンよりも早くなくなります。

お酒にもバッチリ!な青唐辛子のパンとパクチートムヤム。パンが軽めなのでクセ系もくどくなくてバランス良し。(シグネチャーになりつつある青唐辛子の方は本意気で辛い……‼︎辛いぞ……‼︎辛党の方にはぜひ食べて欲しい‼︎

この辺りはビールにもマッチ♡

何を食べても美味しいたむらパン。
次回の訪問はパン飲みに決定です♡

たむらパン
住所/東京都江東区牡丹3丁目9-1
営業時間/7:30~22:00頃
TEL/03-6458-5022
※営業日はInstagramをチェック

「パン野ゆりのぶらりパン歩き」をもっと見る

Photos: Ayako Masunaga Text: Yuri Yamano Edit: Yukiko Shinto

Profile

パン野ゆりYuri Panno パンコーディネーター/パンシェルジュ。日本全国、訪れたベーカリーは数えきれないほど。年に数回は海外へも足を運び、パンを独自の視点で分析。最近では、トークショーや「世田谷パン祭り」でワークショップを開催するなど、活躍の場を広げている。モデル山野ゆりとしては、雑誌や広告、CMなど幅広く活躍中。モデルという職業を活かし、太らないパンとの付き合い方も考案中。Instagram: @yuri.yamano

Magazine

DECEMBER 2024 N°182

2024.10.28 発売

Gift of Giving

ギフトの悦び

オンライン書店で購入する