usagi bon ごはん recipe.53 鶏肉の精進煮 辛子酢添え | Numero TOKYO
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usagi bon ごはん recipe.53 鶏肉の精進煮 辛子酢添え

アーティスト河原シンスケがプロデュースする「usagi」監修の、レストラン「Univers S.」シェフ今平慎太郎の料理をわが家に。旬の食材や一皿にまつわるエッセイとともに送る、五感で楽しむビューティフードの秘伝レシピ連載。第53回は、鶏肉の精進煮 辛子酢添え。

鶏肉やキャベツを煮た精進出汁は、塩少々、生姜やネギなどを刻んで入れても美味しいスープになるので、ぜひ一緒に作ってみてください。

【材料】 4人分
鶏もも肉 1枚
キャベツ 1/8ケ
精進出汁 360ml ※作り方はこちら
日本酒 大さじ2
マスタード 大さじ1
酢 大さじ1
塩 少々

【作り方】
1. 鶏もも肉は余分な皮や脂肪を取り除く。
2. キャベツを千切りにしておく。
3. 鍋に精進出汁、日本酒、塩少々を入れて沸騰させる。
4. 3を弱火にして、1を入れ沸騰しないように15分くらい煮る。
5. 千切りにしたキャベツを4の鍋でサッと煮る。
6. お皿に5をひき4をカットして乗せる。
7. マスタードと酢を混ぜたのを添える。

自然破壊

近年山が荒れているらしい。山の手入れが満足に出来ないと自然も上手く機能しないようだ。それに加えて温暖化で、植物の生態も変化してきている。

先日、人里離れた山に住む友人宅を訪ねた。そこでの暮らしぶりは、御夫婦お二人共が工芸作家で、何もかも手作りの素敵な生活をされている。ただ道すがらの田園や畑には、風景に合わないどこもかしこも高い金網囲い。ご自宅の裏庭や家の周りから続く山との境にはこれら金網囲いは見られなかったので、「道すがらのあの高い金網囲いは何ですか?」と予想はしつつも無知なシティーボーイが尋ねてみたら、矢張り「鹿、猪、避けなんですよ。」との答え。気候変化で、食べ物が減っている動物達が里に降りて来て悪さをする。ゴミの中には彼らがこれまで食べた事のない未知の味と香りで溢れている。

「ここに越したころ、時給自足を目指して野菜も作って、鶏も飼ってましたけど、直ぐ襲われて食べられてしまったので、やめました。。」時には窓の外に熊の姿を見つけるお二人は、熊が行ってしまうのを息を潜めて待っているという。

そんなわけでもないけど、今回のレシピは鶏らしい。熊が取ったものでは無いけれど。

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Art Work & Text:Shinsuke Kawahara Photo & Food Direction:Shintaro Imahira Edit:Chiho Inoue

Profile

河原シンスケShinsuke Kawahara 80年代初頭よりパリを拠点に活動するアーティスト/クリエイティブディレクター。エルメス、ルイ・ヴィトンやバカラをはじめ、数々のブランドや雑誌とのコラボレーションでも知られている。(Photo: Keiichi Nitta)
今平慎太郎Shintaro Imahira 1974年、北海道出身。旭川、札幌のホテルで修行を積み、2014年札幌国際芸術祭のガラディナーで河原シンスケと初コラボレーション。17年の「usagi tokyo」立ち上げのため、上京しシェフに就任。19年2月札幌にレストラン「Univers S.(ユニヴェール エス)」をオープン。Instagram/@univers.s.2019(Photo: Ayako Masunaga)

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